
チュニス:チュニジアのカイス・サイード大統領は、国が「マフィア」によって運営されていると述べ、腐敗した政治家たちと闘うことを宣言した。
「この国には2つの政権がある。制度上の見せかけだけの政権と、チュニジアを支配するマフィアによる政権だ」とサイード氏は大統領のフェイスブックページ上に投稿されたビデオの中で話した。
「私は泥棒たちとの対話には応じない」とも加えた。
法理論家で元法学教授のサイードは2019年に選出され、憲法の最終的な通訳者であると自称している。
彼は7月25日、その権力を行使して首相を解任、議会を凍結して国会議員の免責をはく奪し、すべての行政権を引き継いだ。また司法の支配権も握っている。
彼の動こうした動きは、統治を難しくしていた慢性的な立法府の内紛の中で起こった。その後、政治家、ビジネスマン、司法当局者の拘留、旅行制限、自宅軟禁を含む広範囲に及ぶ反汚職運動も行われた。
政党からの繰り返しの要求にもかかわらず、サイード氏はまだ新しい政府の任命や、正常化に向けたロードマップの提示をしていない。
新政府の任命は週末にかけて行われると氏は述べ、憲法改正にも言及した。9月14日には「政府はもうすぐ出来上がる。しかしそれによって実行される政策をはっきりさせなければならない。目的はチュニジア国民の要求に応えることだ」と話した。
「泥棒やテロリストと取引をすることなど論外だ」と彼は加えた。この動きは裁判官や敵対勢力からの批判にさらされている。
しかし、政治家階級や彼らの腐敗、不処罰、そして国を挙げての抗議がアラブの春を引き起こして以来10年以上にわたって生活水準の向上がなされなかったことへの憤りを感じているチュニジア人の中には、それも必要悪だと感じる国民もいる。
サイード氏は、憲法第80条を引用し、自身の最近の決定を正当化している。
AFP