
アラブニュース
ジェッダ:イランは、ウラン濃縮装置を製造する工場への査察官の立ち入りを阻止したとして、国連の核監視機関の屈辱的非難に直面している。
国際原子力機関は、テサ・カラジ複合施設への「必要不可欠な」立ち入りを拒否されたと発表した。イラン政府は27日、同施設は、検査官による監視カメラの点検やメモリーカードの交換を行うことを目的とした9月の同機関との合意の対象外であると主張した。
同複合施設は遠心分離機の部品を製造しており、6月にはIAEAの4台のカメラのうち1台が破壊される妨害工作が行われた。イランはこれらを撤去し、破壊されたカメラの映像は失われている。
米国は、イランは直ちに同施設へのアクセスを認めるべきで、さもなければ、数日以内に同機関の理事会による外交的報復を受けることになると述べた。「我々はイランに対し、必要な立ち入りをこれ以上遅らせることなく、IAEAに認めるよう求める」と、同機関の米国代表のルイス・ボノ氏が述べた。「もしイランがそうしなければ、我々は今後数日以内に、適切な対応について他の理事らと緊密に協議することになる」。
欧州連合も、イランに対して「これ以上遅延することなく」立ち入りを認めるよう求めた。
イラン政府を批判するIAEAの決議は、2015年のイラン核合意の復活を目指した協議再開の望みを絶つことになりそうだ。
イスラエルのナフタリ・ベネット首相は27日、イランは「核の傘」の下で中東を支配しようとしていると語り、同国の核活動を停止させるための国際協調による取り組みを求めた。
「イランの核兵器プログラムは重要な分岐点を迎えており、我々の我慢も同様だ。言葉では遠心分離機の回転を止めることはできない」と、ベネット氏は国連総会で語った。
「このプログラムは臨界点に達している。全てのレッドラインを越え、査察は無視されている。彼らは逃げ切ろうとしている。しかし、我々が共に知恵を絞り、これを止めるのに本気になり、機知を働かせれば、我々は勝てる」。