
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:マアリブのアル・アベディア地区ではフーシ派による包囲が続いているため、同地区に住む数千人のイエメン人が餓死の危機にひんしている。地元当局者が6日に発表した。
包囲により、政府軍と地元部族は降伏を余儀なくされている。イランの支援を受けるフーシ派は住民による同地区への出入りを禁止し、救命のための人道支援物資も住民の元に届かなくなっている。
フーシ派は同時に、ミサイルや迫撃砲、重機関銃などで住宅地や政府の軍事施設に対する砲撃を強化している。
現地の支援団体や政府関係者によると、食料品店で食料が不足し、女性や子どもを中心に3万人以上が大規模な飢饉に直面している。また、燃料や医薬品も不足しているという。
アラブニュースの取材に応じた国内避難民キャンプ執行部マアリブ事務所のハリド・アル・シャジャニ副所長は、「アル・アベディアはフーシ派の包囲下に置かれつつあり、砲撃や地上での襲撃を受けている」と述べた。
アル・シャジャニ氏によると、フーシ派が同地区の入り口に対する支配を強めたため、地元の組織は人道支援物資の配布に失敗したという。
地元関係者によると、同地区では癌などの末期疾患の患者30人以上が死に直面している。患者が地区外で医療を受けることをフーシ派が許可していないことに加え、地元の医療施設への薬の配送がフーシ派によって妨害されているためだという。
アル・シャジャニ氏は、イエメンに事務所を持つ国際援助機関に対し、アル・アベディアの包囲を解除するようフーシ派を説得するか、カニア地区を通じて援助物資を送るよう求めた。
マアリブにある人権省の事務所は、住民が汚染された水を飲むことを強いられていることや、深刻な栄養失調に苦しむ2465人以上の子どもたちが緊急に薬を必要としていることから、アル・アベディアでの健康危機を警告した。
同省の報告書によると、フーシ派はアル・アベディア地区を出入りしようとした3278人を拉致し、数千個の地雷を仕掛け、8392人の学生の教育を妨害しているという。
アル・シャジャニ氏によると、住民らは同地区から避難することに抵抗を示し、同地区を守る政府軍を強く支持しているという。アル・シャジャニ氏は、「この地区でフーシ派の攻撃に対する抵抗が行われている主な理由は、人々による支持だ」と話した。
地元メディアの報道によると、地元要人の仲介により、少なくとも十数人の戦闘員の遺体を回収させる代わりに同地区に「人道的回廊」を設けるという約束が成立したが、フーシ派はこの約束を反故にしたという。
フーシ派は戦闘員の遺体を受け取った後、合意に反してすぐに包囲網を強化した。
イエメンの政府関係者は、国際機関や強国に対し、沈黙を破り、フーシ派が主にマアリブで行っている民間人への砲撃や攻撃を非難するよう求めている。
イエメンのムアンマル・アル・エリヤニ情報相は5日、沈黙がフーシ派の更なる犯罪を助長していると述べた。
アル・エリヤニ氏は、「イランの支援を受けるフーシ派がマアリブ県の民間人に対して日々行っている虐殺や残虐行為に国際社会が無関心であり続けることは、フーシ派に誤ったシグナルを送り、犯罪や侵害を継続させている」と話した。
地元関係者によると、マアリブ県とタイズ県では6日に政府軍とフーシ派の間で激しい戦闘が発生した。
アラブ連合軍の戦闘機がフーシ派の増援を妨害する中、フーシ派はマアリブの南の地域で政府軍に対する攻撃を強化した。
南部の都市タイズでは、タイズとアデンを結ぶ戦略的に重要な道路を占拠するためにフーシ派が同市の西端を攻撃し、戦闘が2日目に突入した。