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猛スピードで駆け上がるイラクの政治家が戦争の傷痕を負った都市ラマディの復興を推進

ムハンマド・アル・ハルブシ氏。(ゲッティイメージズ/AFP)
ムハンマド・アル・ハルブシ氏。(ゲッティイメージズ/AFP)
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08 Oct 2021 08:10:37 GMT9
08 Oct 2021 08:10:37 GMT9
  • ダイナミズムのイメージを湛えるムハンマド・アル・ハルブシ氏は10月10日の選挙で再選を目指している

ラマディ:10年以上に及ぶ戦争で廃墟になったイラクの都市ラマディでは、国会議長の主導の下、5つ星ホテルやモールなどの不動産プロジェクトの建設ブームに沸いている。

土木技師として修練を積み、ダイナミズムのイメージを湛えるアンバル州出身のムハンマド・アル・ハルブシ氏は、10月10日に実施される総選挙で再選を目指している。

支持者によると、この地での投票は、ハルブシ氏とその活動を信任する住民投票に似たものになるという。ハルブシ氏はテロ集団ダーイシュを打倒する戦闘を通じてがれきと化したラマディの初期の経済復興を推進した人物とみなされてる。

イスラム教スンニ派が多数派を占めるラマディは、バグダッドの西方に位置してシリア、ヨルダン、サウジアラビアとの国境まで広がり国土の3分の1を占める広大な砂漠の州、アンバル州の州都だ。

米国主導の2003年のイラク侵攻以来、ラマディと近隣のファルージャの反乱勢力はアメリカ軍相手に非常に頑強に戦った。

10年後、アンバル州のスンニ派諸部族は、シーア派主導のバクダッドの政府に向かって立ち上がった。同州の住民の多くが、バグダッド政府は自分たちを社会の片隅に追いやっていると非難していた。

その後、ダーイシュのテロリストがファルージャとラマディを占領し、2015年末以降に政府軍が両都市を取り戻すまで続いた。

それ以来、ラマディは血塗られた過去を消し去り、経済の押し上げと投資家を口説き落とすことを目標にハルブシ氏が推進するプロジェクトで再建に努めてきた。

40歳になるハルブシ氏はアンバル州を頻繁に巡り歩き、現場を訪れる際には瀟洒なスーツをジーンズに着替えてプロジェクトの指揮を執る。

ユーフラテス河畔では、リバーフロントマリーナとスイミングプールを完備したラマディ初の5つ星ホテルの建設の完了に向けて、労働者がせわしなく作業している。

総費用6000万ドルと推定される15階建て、184室のこのホテルは、自治体と民間投資家のジョイントベンチャー形式で建設されている。

このホテルを建築するハーテム・ガドバン氏は地元当局を称賛しながらも、ハルブシ氏のことを絶賛した。

「アンバル州で進行中の建設プロジェクト、政治的安定、治安はすべてハルブシ氏のおかげだ」と、ガドバン氏は語った。

もう何年にもわたって、ハルブシ氏はバグダッドの連邦政府と良好な関係を維持しながら、この地域の勢力とも関係を育んできたことが知られている。

9月には、UAEを訪れてアブダビのムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子殿下と、その数日後にはカイロでエジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領と会談した。

イラクの政治アナリストであるハムザ・ハダッド氏は、「彼は国会議員から知事、そして議長へと、政治・行政の階段を一気に駆け上がった。それもすべて30代でのことだ」と語った。

ハルブシ氏は新イラン派の支持を得て議長ポストを獲得した。「駆け上がるのがあまりに速かった。保守派のスンニ派政治家に逆らった。その結果、彼の敵対勢力として団結させてしまった」と、ハダッド氏は述べた。

油をなでつけた黒髪のハルブシ氏とそのタカドム(アラビア語で「進歩」)党の候補者の肖像がラマディ市全域に掲げられており、伝統的なスンニ派の名士で構成されるアズム連合の候補者の肖像と対抗している。

候補者の写真は、新しい街灯と芝生で飾られた見事な舗装の通りの上にそびえている。市の作業員が通りや歩道をよく修復しているが、だれもが感銘を受けているわけではない。

アズムに近いイラク人ジャーナリストのアムル・アルクバイシ氏は、ハルブシ氏主導のプロジェクトを単なる「目くらまし」だと非難した。

9月のソーシャルメディアへの投稿で、タカドムは「道路の舗装のような中規模プロジェクト」を推進して自分を売り込もうとする「個人プロジェクト」だと記述した。

課題は山積みだ。例えば、中核的な公立病院は稼働しているが、修復作業がまだ完了しておらず、他方で、高度な機器を備えた民間病院が4月に開設された。

選挙でタカドムと共闘しているアリ・ファルハン・アル・ドゥライミ・アンバル州知事は、ラマディ国際空港など一連のプロジェクトが計画されていると述べた。

オマール・ダブス・ラマディ市長は市の経済復興を誇りに思っており、やはりハルブシ氏が投資の誘致に向けた取り組みを背後で推し進めたことを認めている。

ダブス氏は「彼が(2期目の再選を果たして)ピラミッドの頂点に留まり、彼とそのチームが始めたものをさらに推し進めていくことを、私たちは希望している」と語った。

アナリストのハダッド氏は、ハルブシ氏が2期目も議長を続けられるかどうかは「たいへん予想が困難」だろうと述べた。

「とはいえ、それができるとしたらハルブシ氏だけだ」

AFP

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