
アラブニュース
サナア:国連は、アラブ連合軍が支援する政府軍とイランが支援するフーシ派反政府勢力が戦っている、イエメンの石油資源が豊富なマアリブ州の一地区での戦闘の停止を求めた。
国連イエメン担当人道調整官のデヴィッド・グレスリー氏によると、マアリブ、シャブワ、アル・バイダの各州では、ここ数週間で戦闘が激化しており、その結果、「民間人に壊滅的な影響が出ている」という。
マアリブのアベディア地区では特に治安状況が厳しくなっており、国連は、現地では、援助物資や、イエメンの他の地域の紛争から避難してきた1万7000人の「極めて脆弱な」人々を含む約3万5000人が、移動を「著しく制限されている」としている。
「私は、戦闘の全ての関係当事者に対し、民間人と援助活動家の安全な通行と、戦闘で負傷した全ての人々の退避を行えるようにするため、アブディヤ地区の戦闘の停止に今すぐ合意することを求める」と、グレスリー氏が声明の中で述べた。
フーシ派がイエメン北部にある政府の最後の拠点である州都マアリブ市を奪取すべく戦っているマアリブでの戦闘により、9月だけで約1万人が住む場所を追われ、この数は、今のところ、1ヶ月の数字としては今年最多となっている。
アブディヤはマアリブ市から約100kmの場所にある。マアリブ市の人口は、内戦前は2万人から3万人だったが、これまでの戦線から避難してきたイエメン人によって、数十万人に膨れ上がっている。
政府によると、マアリブ州には約139の難民キャンプがあり、約220万人を受け入れており、多くの避難民が再び戦火に巻き込まれている。
フーシ派は2月にマアリブを奪取すべく激しく攻勢をかけ始め、一時的な落ち着きを見せた後、9月に活動を再開し、連合軍の激しい空爆を引き起こした。
連合軍は、フーシ派が2014年に首都サヌアを奪取した翌年の2015年に参戦した。