ワシントン:米国防総省はシリアで無人機による空爆を実施し、アルカイダ幹部を殺害したと発表した。
今回の空爆は、過激派組織ISISと戦闘中の米主導連合軍が駐留するシリア南部の基地が攻撃された2日後に行われた。
「米国は本日、シリア北西部を空爆し、アルカイダ幹部アブドゥル・ハミド・アルマタルを殺害した」と米中央軍のジョン・リグスビー報道官が声明で発表した。
この空爆による死傷者は不明だが、リグスビー報道官はさらに、今回の攻撃に米無人機「MQ9」が使用されたことも明らかにした。
そして「今回のアルカイダ幹部の排除は、このテロ組織による世界規模の攻撃の企てと実行を阻むものだ」と強調している。
9月末には、米軍はシリア北西部のイドリブ近郊を空爆し、別のアルカイダ幹部、サリム・アブアフマド司令官を殺害している。
米中央軍によれば、この幹部は「アルカイダの複数地域にまたがる攻撃の計画、資金調達、承認」を行う責任者だった。
「アルカイダは今なお、米国と同盟国にとっての脅威だ。アルカイダはシリアを復活のための安全な隠れ家として利用しつつ、外部勢力と連携し国外での作戦を計画している」とリグスビー報道官は指摘した。
内戦が続くシリアは、外国の軍隊、民兵、イスラム聖戦主義者が複雑に絡む戦場となっている。
2011年の反政府デモ鎮圧に端を発するシリア内戦では、これまでに約50万人が死亡している。
AFP