
ナジャ・フーサリ
ベイルート:レバノンのナジブ・ミカティ首相は水曜日、イランが支援するフーシ派はイエメンで「自衛」しているだけだと示唆したジョージ・クルダヒ情報相の発言から距離を置く姿勢を見せた。
クルダヒ氏は、アルジャジーラ系列の若者向けテレビ番組「Barlamanasha3b」において、司会者から、戦争で荒廃したイエメンの紛争に対する自身の見解について質問されたことに答えていた。
情報相に任命される1ヶ月前の8月5日に収録されたインタビューの中で、クルダヒ氏は次のように述べた。「イエメンのフーシ派の行動は抵抗運動であり、自分たちを守っているだけです。彼らは誰も攻撃していません」と述べた。そして「サウジアラビアとUAEによるイエメンへの攻撃」に対しての自衛を行っていると付け加えた。
これを受けミカティ首相は次のように発言した。「クルダヒ氏の発言は彼の個人的な意見を反映したものであり、我々は受け入れていません。これらの発言は、イエメンの問題に関する政府や(ミシェル・アウン)大統領の立場を示すものではなく、レバノンはアラブ諸国との関係を重視しています」
その後、クルダヒ氏の発言がネット上の動画に掲載されるとソーシャルメディア上で騒ぎになり、イエメンのアブドゥラ・アル・デアイス駐レバノン大使はレバノン外務省に公式に抗議を行った。
クルダヒ氏はこれらの騒動に対し「いかなる形であれ、サウジアラビア王国やUAEに対する攻撃の意図はありませんでした」と述べ、「両国の指導者と人々への愛と忠誠」を表明した。
また「イエメンでの戦争について、やめなければならない馬鹿げたものになったという私の発言は、イエメンを擁護するためではなく、サウジアラビアとUAEへの愛から、確信を持って言ったことでした」と付け加えた。
しかし、アル・デアイス大使は、クルダヒ氏の発言に対し「彼は謝罪どころか自分の発言も訂正しておらず、我々に対する侮辱を重ねただけです」と述べた。
同氏は「クルダヒ氏の発言は、フーシ派のクーデターを非難し、関連するすべてのアラブ決議と国連決議を尊重するという、イエメンに対するレバノンの明確な立場に反するものです」と付け加えた。
ミカティ氏は水曜日のアウン氏との会談後「我々が紛争から距離を置くことは事実です。しかしサウジアラビア王国、そして湾岸諸国に連帯するアラブのいかなる立場からも距離を置くことはありません」と述べた。
「この立場は不変のものであり、最良の関係を築くことを願っています」と続けた。
「特に、アラブ諸国との関係におけるレバノンの立場の不変性は、閣僚宣言でも述べられているとおりです。クルダヒ氏の発言がこの原則に影響を与えることはありません。同氏へのインタビューは彼が大臣に任命される前に行われ、昨日放送されたものです」とミカティ氏は述べた。
またレバノン外務省は別の声明で、クルダヒ氏のコメントは彼の「個人的な立場」を反映したものであり「政府の立場を反映したものではない」と強調した。
声明ではこう述べている。「同省は、フーシ派によるサウジアラビアへのテロ攻撃を繰り返し非難し、愛と尊敬と感謝を抱く、湾岸における兄弟国家の安全と安心を守る立場を維持し、原則としてその内外の政策に干渉することは行わない」
湾岸協力理事会(GCC)は、クルダヒ氏の発言はイエメンの状況についての表面的な知識と理解の欠如からなされたと指摘した。
GCC事務総長のナーイフ・ビン・ファラー・アル・ハジュラフ博士は「レバノンの情報相がフーシ派のクーデターグループを擁護する発言を行ったことは、イエメン危機を終結させるためのあらゆる国際的な努力に対するフーシ派の強硬姿勢を無視したものです。またこの発言は、フーシ派がサウジアラビア国内のミサイル施設、兵士たちの行進、そして無防備なイエメン国民を狙い、また被害を受けた地域への救援物資の到着を妨害している時期に行われたものです」と非難した。
ワリード・アル・ブカーリ駐レバノン・サウジアラビア大使は水曜日、アル・デアイス大使と会談を行った。
サウジアラビア大使館が発表した声明の中で、アル・ブカーリ大使は「イエメンの正当性を支持し、湾岸イニシアティブとその実行メカニズムに代表される条件、包括的国民対話会議の成果と、決議2216に従って政治的解決を図り、イエメンの統一性と健全性を維持し、その主権と独立性を尊重し、内政へのいかなる干渉も拒否するという王国の立場」を再確認した。
「イランが支援するフーシ派組織は、弾道ミサイルやブービートラップ付きのドローンを使い、サウジアラビアの民間人や建物を標的にするなど、敵対行為やテロ活動を繰り返しています。また、イエメンの民間人を人間の盾として利用することで国際法や人道法に違反し、爆弾搭載のボートや遠隔操作による攻撃など、地域や国際的な安全保障に対する深刻な脅威となっています」と述べた。
サウジアラビア特使は「イエメンの正統性を回復し、これらの敵対行為やテロ攻撃に対処するために必要な措置を講じて実施し、バブ・エル・マンデブ海峡と紅海における海上航行の自由の確保と、世界貿易に脅威を与えるこれら民兵への武器の密輸を防止するための、サウジアラビア主導の連合の正当な権利」を強調した。
アル・ブカーリ大使は、400発以上の弾道ミサイル、791機のドローン、少なくとも205個の海中機雷を迎撃または破壊し、対応したサウジアラビアの防空網の「効率性」を称賛した。