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ガザ市の視察で、イスラエルによる数週間の砲撃がもたらした破壊の範囲が明らかに

何度も空爆を受けたガザ市のアル・コッズ病院。(AFP/File)
何度も空爆を受けたガザ市のアル・コッズ病院。(AFP/File)
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30 Dec 2023 12:12:54 GMT9
30 Dec 2023 12:12:54 GMT9
  • 10月7日以前、ガザ市はガザ地区で最も人口の多い地域だった
  • 国連の数字によれば、ガザの人口の85%にあたる190万人が避難を余儀なくされている

アラブニュース

ガザ:ガザ市の大学地区、アル・シナア通り、オマール・ムフタール通り、アル・バール大通りなど、様々なエリアの視察で、かつては活気に溢れていた地区が、数週間に及ぶ執拗な砲撃により、どれほど破壊されたのかが明らかになった。

10月7日のハマスによるイスラエル国内での致命的な襲撃への報復として、イスラエルが爆撃作戦を開始する前、ガザ市は包囲されたパレスチナのガザ地区で最も人口の多い地域だった。

「イスラエルによる攻撃前は、ガザはとても美しく賑やかな街でした」「人口の99%が教育を受けていました」とアラブニュースのガザ地区特派員、アハメド・ヒジャジーは言う。

現在の戦争が始まる前、オマール・ムフタール通りには、ガザ市とガザ北部をカバーする中央市場があり、ガザで最も賑やかな通りのひとつだった。

10月に現在の戦争が始まる前のガザ市。(AFP/File)

暖かい季節になると、ガザの人々はビーチが並ぶアルバール大通りに集まり、涼んだり日光浴を楽しんだりしていた。冬になると、地元の人々は海辺のカフェからの眺めを楽しむためにこのエリアを訪れていた。

10月7日以前のガザの海辺のビーチ。(AFP/File)

イスラエル軍による空と陸からの攻撃により、ガザ市の街区全体が平地と化し、通りは瓦礫の山となり、地元のパン屋や食料倉庫、支援物資の配送に使われていた道路は破壊された。

ハマスとイスラエルの間で1週間の停戦が結ばれる前、イスラエル軍はガザ市を含むガザ北部を攻撃し、イスラエル当局はパレスチナ人家族に対して南部への避難を命じた。

ヒューマン・ライツ・ウォッチによれば、停戦終了後、イスラエルは爆撃作戦を南部へと拡大し、190万人のガザ避難民の半数近くが現在避難しているラファなど、以前は安全とされていた地域を攻撃した。

イスラエル軍が撤退した後、ガザ西部に戻ってきたわずかな人々は、完全には破壊されていない空き家を探して避難している。

「水が不足しているため、人々は水のあるところに避難している」とヒジャジー特派員は言う。

食料も手に入りにくくなっている。

「戦争前は一袋35シェケル(10ドル)だった小麦粉が、ガザ市では現在750シェケルで売られている」と同特派員は付け加えた。

インフラが破壊されただけでなく、イスラエルによるガザ封鎖によって、人道支援物資や食料、燃料、水の供給がガザに入ることができなくなった。

国連機関は、ガザの人口約230万人に「飢饉の危険が迫っている」と警告した。現在、この包囲された激戦地のほとんどの家庭では、丸一日何も食べずに過ごすのが普通になっている。

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