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カイロのシャワルマ・レストラン、避難民パレスチナ人に故郷の味をもたらす

ガザ戦争難民のバセム・アブ・アルアウンさんは、カイロで「リマル・ネイバーフッドレストラン」を経営しており、肉の調理はアハメド・アワドさんが担当している。 ロイター
ガザ戦争難民のバセム・アブ・アルアウンさんは、カイロで「リマル・ネイバーフッドレストラン」を経営しており、肉の調理はアハメド・アワドさんが担当している。 ロイター
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26 Apr 2024 01:04:42 GMT9
26 Apr 2024 01:04:42 GMT9

カイロ:ガザ紛争で避難生活を余儀なくされているパレスチナ人ビジネスマンが、カイロにオープンしたシャワルマ・レストランで、難民仲間に故郷の味を提供している。

「リマル・ネイバーフッドレストラン」では、シャワルマ(薄切り肉の中東料理)をはじめ、パレスチナ料理やアラブ料理を提供している。

バセム・アブ・アルアウンさんは、「この名前は、リマル、私の隣人、そして私の祖国を永遠のものにするためにつけました」と語った。

「かつて私がガザで経営していたレストランの代わりでもあります。2つのレストランに加え、私の家や親戚の家も破壊されました」と彼は言った。

アブ・アルアウンさんは、ガザの外で過ごす時間が一時的なものになることを望んでおり、イスラエルとハマスの戦争が終われば、再び飛び地に戻る決意を固めている。

「自分の家の瓦礫の近くにテントを張ってでも、戻るつもりです。ガザに戻り、ガザを再建するのです」

『リマル』は、イスラエル軍がそのほとんどを瓦礫にしてしまうまでは、大型モールや主要銀行のオフィスが立ち並ぶ、ガザ市で最も賑やかなショッピングエリアだった。そこにはガザで最も有名なシャワルマの店もあった。

「味は同じです。まるでガザで食べているかのような味だと言われます」と新レストランのマネージャー、アハメド・アワドさんは言う。

「私たちの店に来て食べたエジプト人達は、何度も足を運んでくれます。いつも食べているシャワルマとは違う、いい味だと言ってくれます」とアワドさんは言う。

ガザのシャワルマのスパイスは独特で、カイロではほとんど手に入らないため、アワドさんの父親が入手可能なスパイスを調合し、特別なパレスチナの味を作り出している。

昨年10月に戦争が始まって以来、何千人ものパレスチナ人がガザにやってきた。

アワドさんと彼の妻、そして4人の子どもたちは、3カ月前にカイロに到着した。

ガザでは、オリエンタル料理や西洋料理専門のレストランで働いていた。

戦争終結が遠のきそうな中、アワドさんはパレスチナ人たちにあきらめないよう促している。

「私は彼らに働き、自分たちの生活を大切にするよう助言しています。家も何もかもなくなってしまったかもしれませんが、問題ないのです。物事が解決すれば、私たちは故郷に戻り、そこで働き、国を再建するでしょう」

現在カイロに足止めされているパレスチナ人には、ビジネスマン、学生、一般家庭が含まれ、停戦が実現するまでの間、投資や勉強の計画を進めるために一時的な合法的居住を求めているという。

ガザ地区南部のラファ出身のオム・モアズさんは、カイロで借りた家の家賃と夫と娘の治療費の支払いに苦労している。彼女は自宅で、ソーシャルメディアを通じてパレスチナ料理を提供する仕事を始めた。

彼女は、エジプト人とパレスチナ人の両方から強い需要があることに気づいた。

「戦争によりエジプトに来た人もいます。それで私の料理を注文するようになりました。いまのところ神様のおかげで、ビジネスとして成功しています。これが続くといいのですが」といった。

ロイター

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