
アラブニュース、ジェッダ
2日、アサド政権とロシアの戦闘機がシリア北西部のイドリブの標的を空爆し、少なくとも15人の民間人が死亡した。
この地域で新たに起きた2日間の戦闘により、死者数は現在100人以上となった。政権の指導者バッシャール・アサド大統領は2日、ダマスカスでロシアのウラジーミル・プーチン大統領の特使と会い、イドリブ危機とその地を拠点とする武装勢力による攻撃について話し合った。
イドリブはシリア反体制派の最後の主要拠点であり、その大部分は同国のかつてのアルカイダ傘下組織であるハイアト・タハリール・アル・シャーム(HTS)が率いる武装組織の支配下にある。
約300万人がイドリブに住んでおり、そのなかには8年間の内戦で避難した数十万人が含まれている。ロシアが仲介した緊張緩和と停戦が8月に施行されて以来、この新たな戦闘は最も致命的なものだ。
2日の空爆では、政権側の戦闘機がイドリブの南にあるマアレット・アルヌマン青果市場と東にあるサラキブ第2の農産物市場を攻撃した。シリア民間防衛隊のホワイト・ヘルメットがオンラインで公開したビデオ映像には、破壊された農産物直売所や焼け焦げた車から犠牲者が運び出される様子が映っていた。
この市場でトレーダーをしているマハー・モハメドさん(35)は、数年間で見た爆撃の中で最も恐ろしいものだったという。
「私たちは店の中に走り、地面に伏せました」と彼は言った。「彼らは市場の半分を爆撃しました。近所の人たちが殺され、買い物をするために来ていた二人の女性が車の中で殺されました」
シリア人権監視団によると、この地域の南東端では、政府軍と武装集団との激しい衝突でこう着状態にあるという。同組織は、「2日の明け方、イドリブ南東部郊外のいくつかの場所で激しい争いが繰り広げられた」と述べた。
54人の政権の戦士が殺され、33人のHTS戦士を含む47人の反政府の戦士が殺された。
シリアの他の地域では、アレッポ州タルリファートにある学校の近くでトルコによる迫撃砲攻撃があり、11人の民間人が死亡した。その中には8人の子どもが含まれていた。トルコとシリアの国境から20キロ南にあるこの町では、トルコ軍が支援する部隊と、テロリストと見なされているクルド人部隊が頻繁に衝突している。
この攻撃で殺された人々のほとんどは、トルコ軍とシリアの同盟軍が昨年占拠したアフリン地域から追い出された者たちだった。トルコは昨年、クルド系武装集団YPGからアフリンを奪った後、タルリファート攻略のための越境攻撃を開始すると脅した。