• 「ビジョン2030」の青写真は、2030年までに全体の失業率を2016年の11.6%から7%へと低下させることを目指している

アラブニュース

リヤド：「ビジョン2023」で概説されたサウジアラビアの雇用目標は成果を上げている。公式データによると、2023年第1四半期の失業率は前年同期と比較して0.9%ポイント低下し、5.1%となった。 

統計総局（GASTAT）の最新の報告書によると、サウジアラビアの労働参加率は第1四半期に毎年2.3%ポイント増加した。人口に占める雇用者の比率も2.9ポイント上昇した。 

「ビジョン2030」の青写真は、2030年までに全体の失業率を2016年の11.6%から7%へと低下させることを目指している。 

特に、35歳未満の国民が60%以上を占めるサウジ国民の雇用創出は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下が主導して同国の石油依存を減らす、野心的な経済アジェンダの重要な部分を占める。 

GASTATの報告書によると、女性の労働参加率も上昇している。 

サウジ女性の労働参加率は、2023年第1四半期に前年同期比2.4%ポイント上昇して36%となり、2022年第4四半期と比べて横ばいとなった。 

しかし、サウジ男性の失業率は4.6%に上昇し、前四半期から0.4%ポイント上昇し、前年同期と比較して0.5%ポイント低下した。 

サウジ男性の労働参加率と雇用人口比率はそれぞれ0.2%ポイントと0.5%ポイント減少し、68.3%と65.2%となった。 

GASTATの報告書によると、サウジアラビアの雇用率は2023年第1四半期に前年同期と比較して1.6%ポイント低下した。 

サウジ国民とサウジアラビアの外国人居住者を含むサウジアラビア全体の失業率は、2023年第1四半期に前年同期と比較して0.3%ポイント増加した。 

同国の失業率は2022年第4四半期に史上最低の8%まで低下した。  

2022年の第4四半期と比較して、サウジアラビアの失業率は0.5%ポイント上昇して2023年の第1四半期に8.5%になり、同国の労働力参加率は同期間に52.4%に減少した。 

非石油民間セクターの拡大は、サウジ経済の多様化を目指す「ビジョン2030」の重要な柱である。 

報告書によると、失業中のサウジアラビア人の94.1%が民間セクターでの雇用を受け入れるという。歴史的にみて、サウジ市民の主要な雇用主は公的セクターであった。 

報告書によると、サウジ女性の失業者55.5%とサウジ男性の失業者45%が、最大1時間の通勤時間を受け入れるという。 

さらに、サウジ女性の失業者74.7%とサウジ男性の失業者88.6%が、1日8時間以上の労働を受け入れると回答した。 

プロジェクトマネジメント協会（PMI）の中東・北アフリカ地域担当地域マネージングディレクターを務めるグレース・ナジャール氏は、6月初めに行われたアラブニュースとのインタビューで、主にサウジアラビアでギガプロジェクトが開発されている勢いのために、同国の雇用創出は今後数ヶ月でさらに加速するだろうと述べた。 

ナジャール氏によると、サウジアラビアでは建設業界が多くの雇用機会を創出すると予想されており、プロジェクトマネージャー、エンジニア、建築家、熟練労働者を含む、熟練した専門家の高い需要が見込まれている。   

「サウジアラビア全土で5,200件以上、総額8,190億ドルに上るプロジェクトが進行しており、進行中のGCC（湾岸協力会議）プロジェクト総額の35%に相当します」とナジャール氏は述べた。  

このように膨大な数のプロジェクトがあるため、プロジェクトマネージャー、エンジニア、建築家、熟練した労働者を含む、建設業界の熟練した専門家の著しい需要がある。 

またこう付け加えた。「特にサウジアラビアとGCC全体が経済多様化の道を歩んでいることから、この需要は今後数年間、引き続き増加する見通しです」 

ナジャール氏はさらに、建設業界のこの急成長は、サウジ国民が新たな選択肢を模索する十分な機会を提供するだろうと指摘した。 

「近年、サウジアラビアでは建設セクターを含む現地人材の育成が進められています。政府は、国家変革プログラムなど、サウジアラビア人のスキルを開発し雇用機会を創出するためのいくつかのイニシアチブを実施しています」とナジャール氏は付け加えた。 

世界経済フォーラムが発行した最新の「The Future of Jobs」レポートによると、サウジアラビアで最も急成長している職務は、テクノロジーとデジタル化によって推進されるだろう。 

報告書は、現在ほぼすべてのサウジ企業がデジタルトランスフォーメーションを推進しており、AIと機械学習の専門家に対する需要が急増するだろうと指摘した。