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ルノー、日産、三菱が今週2030年EV計画を発表

2019年3月12日に横浜で行われたルノー、日産、三菱の首脳陣による共同記者会見に先立って提示されたルノー・日産・三菱連合のロゴ。(File photo/ロイター)
2019年3月12日に横浜で行われたルノー、日産、三菱の首脳陣による共同記者会見に先立って提示されたルノー・日産・三菱連合のロゴ。(File photo/ロイター)
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24 Jan 2022 02:01:07 GMT9
24 Jan 2022 02:01:07 GMT9

ルノーSA、日産自動車、三菱自動車工業が電気自動車(EV)の共同開発への投資を3倍に拡大することを計画していると、計画を知る二人の関係者がロイターに対して明らかにした。

老舗の自動車メーカーが新たな競合相手からのプレッシャーにさらされ、EVへの需要シフトが予測されるなか、日仏連合は協力関係を深めようとしている。

情報筋によると、3社は今後5年間で200億ユーロ(230億ドル)以上をEVの開発に投資する計画を27日に発表する予定だ。3社連合は、2030年までに、5つの共通プラットフォームを利用する30車種以上の新しいバッテリーEVを開発する予定だという。

今回の投資はグループがすでに電動化に費やした100億ユーロに上乗せされると、計画を知る二人の関係者は述べた。

日産、ルノー、三菱の広報担当者は、23日に行われたコメントの要請にはすぐに応じなかった。

ある情報筋によると、「Alliance to 2030」計画の目的は、「電動化とコネクテッドモビリティに関する共通のビジョン」に重点を置いた自動車メーカー間の「協力関係の強化」を示すことにあるという。関係者によれば、5つの共通プラットフォームは、2030年までに各社が開発と発売を予定しているEVの90%で採用される見込みだ。

3社連合は、今までに4つの共通EVプラットフォームを開発し、その一部を展開している。

一つは、まもなく発売される日産のアリアやルノーのメガーヌEVなどのEVを支えるプラットフォームであり、もう一つは日産と中国市場のパートナーである東風およびルノーのダチアブランドが生産する低価格の実用車を支えるプラットフォームである。残りの2つは、日本で「軽自動車」と呼ばれているミニカーや小型商用車のプラットフォームだ。

関係者によると、3社連合は、ルノーが設計するコンパクトEV用の5番目の共通プラットフォームを2020年代半ばまでに展開することを目指している。

日産は、CMFB-EVと呼ばれるこのプラットフォームとその他の標準化された部品を使用してコンパクトカーの日産マイクラをEV化することをすでに決定している一方、ルノーも同じプラットフォームをベースにした同様のEV車を発表する予定だと関係者は述べている。マイクラEVは2020年代半ばまでに発売されると予想される。

低価格EV

各メーカーは、コンパクトEVを同様のサイズのガソリン車と同程度の低価格にしたいと考えている。

自動車メーカー3社はバッテリーやその他の主要部品を共用する予定だ。情報筋によれば、3社連合は、今回の計画に基づいて2030年までにフランス、イギリス、中国、日本で合計220ギガワット時の電池容量を生産する能力に共同で投資する計画だという。

3社連合は、電池の標準化と共有によって電池の製造コストを半減させることを期待していると関係者はいう。

また、3社連合は、日産が開発中の全固体リチウムイオン電池の技術も共有する見込みだという。

当初は、ルノー、日産、三菱の首脳陣が、昨秋、日本で開催されるイベントで2030年計画を発表する予定だったが、日本における新型コロナウイルス感染者の急増により、発表は今週に延期されたと関係者は述べた。

2018年に3社連合の元トップであるカルロス・ゴーンが逮捕されたことで日産とルノーの間の緊張関係が突然明るみに出たが、そこで明らかになったルノーによる本格的な合併案をめぐる日産とルノーの意見の相違は、技術や車の開発における協力計画の行き詰まりに呼応していたと事情を知る関係者は述べた。

3社はそれぞれ独自のハイブリッド技術を持っているが、3社が共有している主要部品やシステムはほとんどない。ある関係者によると、調達と開発をめぐる協力関係が限られていることから、コスト削減を達成する能力に対する懸念がグループ内で高まっていた。

3社連合の首脳陣が2030年計画の一環としてハイブリッド車を検討するかどうかは、すぐには明かされなかった。

日産は11月に、今後5年間で約180億ドルを投じて車両の電動化を加速させ、2030年までにガソリンと電気のハイブリッド車を含む23車種の電気自動車(そのうち15車種はEV)を発売することを計画していると発表した。日産は、2030年までに、生産する自動車の半分をEVとeパワーハイブリッド車などの電動車にするとしている。

ルノーは、2030年までにヨーロッパのルノーブランドを100%EVにするとしているが、同社の関係者は、その目標はヨーロッパ以外の市場やダチアなど、グループの他のブランドには適用されないとロイターに述べた。

ロイター

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