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インドネシア大統領、UAEで首都移転に向けて投資を呼びかける

ジョコ・ウィドド大統領。(AFP)
ジョコ・ウィドド大統領。(AFP)
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04 Nov 2021 06:11:13 GMT9
04 Nov 2021 06:11:13 GMT9

イズミラ・ルフティア・ティスナビドラタ

ジャカルタ:インドネシア大統領は11月3日水曜日、首都をジャカルタからボルネオ島に移転する計画を推進するため、UAEでの会談が重要な投資のきっかけになることを期待している。

ジョコ・ウィドド大統領は2024年初頭の移転を希望しており、アブダビでの会談では、この340億ドルものプロジェクトに対する首長国からの資金援助に期待を寄せていたと、フシン・バギス駐UAEインドネシア大使がアラブニュースに語った。

この東南アジアの国の指導者たちは何十年にもわたって、人口過多で汚染のひどいジャカルタから首都を移転することを提案してきたが、2019年にウィドド大統領が国の行政中心地を東カリマンタン州に移すと発表し、その後数年間でようやく実現することになった。

今回の移転計画では、政府機関のほとんどがボルネオ島に移転し、国会議事堂や軍・警察の本部も移転する一方で、ジャカルタが国内の金融・商業の中心地であり続けることになる。

9月、政府は2024年前半に首都移転を行うための法案を国会に提出した。当初は2021年初頭の起工を予定していたが、新型コロナウイルスの流行により計画に遅れが出ていた。

新都市に外国人投資家を誘致するため、ウィドド大統領はシェイク・ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子殿下をはじめとする世界の著名人を集めた運営委員会を設立し、11月3日水曜日に面会する予定である。

バギス大使は次のように述べている。「新たな資本開発プロジェクトに関しての会談が二国間で行われると予想している」

移転の費用については、国の予算では5分の1しか賄うことができず、残りは民間の資金で補うことになっていたため、今回の資本プロジェクトにおいて投資は非常に重要だった。

ジャカルタから1300km離れた新首都予定地は25万6142ヘクタールの森林地帯で、東カリマンタンの州都サマリンダと石油・石炭の採掘地であるバリクパパンといった2つの先進都市に近い、北ペナジャム・パサーとクタイ・カルタネガラにまたがった地域だ。

今回の移転構想は1960年代にインドネシア初代大統領が提唱したもので、汚染がひどく交通渋滞の激しいジャカルタとは対照的に、面積の75%を緑地に割り当てる、スマートで持続可能な「森林都市」を構築する構想として、ウィドド大統領が発表した。

また、今回の移転計画では、インドネシア諸島の西部に位置し、人口密度の高いジャワ島に比べて開発が遅れているインドネシア東部の経済成長を促進することも目的だ。

また、福祉正義党のスルヤディ・ジャヤ・プルナマ氏をはじめとする野党議員は先日、政府がまず公衆衛生と経済復興に注力するのでなければこの計画に反対すると警告している。

ジャカルタにあるトリサクティ大学の都市計画家、ニルウォノ・ジョガ氏は、少なくとも5年間かけて行われるべき包括的な実行可能性調査を完了するには時間があまりに足りないと指摘した。

「2024年の移転は象徴的なものに過ぎないが、これにはもっと長いプロセスが必要になるため、新首都は生きて機能する都市にはならないだろう」

「パンデミックの最中に、限られた予算で準備を急ぎながら象徴的な移転を推し進めるのではなく、将来の首都移転のために十分に準備された基本計画を残すことが、大統領にとって最高の遺産になるだろう」と、ジョガ氏は付け加えた。

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