
イスタンブール:HDPとして知られるトルコの国民民主主義党を禁じようとする起訴は政治的な理由でなされており、取り消されるべきである、とHDP幹部は6日に述べた。トルコ最高裁へ初回答弁が提出された翌日のことだ。
トルコの憲法裁判所は、新クルド派HDPに対する起訴を6月に受理した。
武装組織とつながりがあるという疑いにより、同党は活動停止を求められている。
しかしHDPはそのようなつながりの一切を否定し、この訴訟が「政治的作戦」であると述べている。
検察によって大審院へ持ち込まれたこの訴訟は、1年に及ぶHDPへの弾圧に続くものだ。これまでに何千人というHDP党員が、主にテロリズム関連の罪で裁判にかけられている。
党は5日、初回答弁書を憲法裁判所へ提出した。
HDPのウミット・デデ副議長は記者に対して6日、初回答弁書ではそれぞれの申し立てへ個別に対処することはせず、手続き上の問題を浮き彫りにするよう求めた、と述べた。
「今回の訴訟は、与党とその協力者が大審院の検事長らにかけた圧力の結果、立案されたものです。よって弁護のため、証拠を添えてこの問題を憲法裁判所へ提示しました。」とデデ氏は語った。
HDPは、検察が裁判所へ分析を提出した後に申し立てへ個別に対処する。だがそれ以前に起訴は取り消されるべきである、とデデ氏は述べた。
トルコには政党を廃止してきた長い歴史があり、それには新クルド派の党も含まれる。
批評家らはトルコの司法が政治的影響を受けていると指摘するが、与党のAK(公正発展党)とその国家主義的同盟派閥であるMHP(民族主義者行動党)は、この主張を否定している。
大審院のべキル・シャヒン検事長は、HDPがクルド労働者党(PKK)武装組織と共謀して国家の統一性を壊そうとしている、と申し立ての中で述べた。
HDPは、600議席中55席を有するトルコで3番目に大きな政党である。
PKKは、トルコ、米国およびEUによってテロリスト集団に認定されている。
PKKは1984年以来反政府活動で闘い、それによって4万人を超える人々が命を落としている。
ロイター