

サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:国際的に承認されたイエメン政府を支援するアラブ連合軍は27日の早朝、首都サヌアの軍事施設を空爆した。空爆はイランの支援を受けるフーシ派の管理下にある施設に対して実施された。
住民の報告によると、大きな爆発音が数回聞こえ、続けてサヌア全域で爆風と火の玉が観測された。
アラブ連合軍の声明によると、空爆は弾道ミサイルの保管に使用されている大統領宮殿内の秘密の地下トンネルやその他の軍事施設を対象に実施された。
アラブ連合軍はまた、サヌアのダハバン地区にある無人機製作所や武器庫も空爆の標的になったとし、住民にこれらの地域に近づかないよう呼びかけている。
住民によると、27日未明に行われた空爆はここ数年で「最も長く、最も激しいものだった」という。
26日、アラブ連合軍はフーシ派の弾道ミサイルに対して実施した空爆の様子を撮影した衛星画像を公開した。空爆が実施されたとき、弾道ミサイルは秘密倉庫から発射場所へ移動中だった。アラブ連合軍はこの5日間、弾道ミサイルや爆発物を搭載した無人機などの兵器の破壊を目指し、フーシ派が支配するサヌアの軍事キャンプなどに対する空爆を強化してきた。
アラブ連合軍は先週、フーシ派がサヌアの空港で防空システムの試験を行い、同空港を軍事施設化していると非難した。
マアリブ県では、アラブ連合軍が地上の政府軍を支援するため、過去24時間に何度も空襲を行い、フーシ派の増援部隊を攻撃した。
マアリブ県での空爆は、26日と27日に政府軍がイエメン南部のジュバとタナでフーシ派と激しく衝突する中で実施された。この戦闘でどちらか一方が戦果を上げたという情報は入っていない。
イエメン政府はジュバで数十人のフーシ派を殺傷し、フーシ派の攻撃を撃退したと発表した。
ここ数か月、フーシ派はマアリブ市への進攻を目指し、同市を守る政府軍に対する軍事的圧力を強めている。
フーシ派がエネルギー資源の豊富なマアリブ市の掌握に向けて攻勢を再開した2月以降、マアリブ県では数千人の戦闘員と民間人が犠牲になっている。
イエメン西海岸に展開する合同軍(Joint Forces)がタイズ県とホデイダ県の戦略的に重要な地域でフーシ派を標的に攻撃を開始したことで、この7日間、マアリブに対するフーシ派の軍事的圧力は和らいだ。
ホデイダ県のハイス地区を制圧した合同軍はさらにフーシ派の支配地域に踏み込み、タイズ県のマクバナとホデイダ県のアル・ジャラヒの一部を制圧した。
合同軍の「Giants Brigades」は27日、フーシ派との激しい衝突の末、タイズ県マクバナの北に位置するサコウム渓谷の一部といくつかの丘陵地を制圧したと発表した。
合同軍による最近の進攻を受け、フーシ派は指導者を支配下にある人口密度の高い県に送り込み、政府軍に対する戦いに加わるよう人々を扇動している。
フーシ派の公式メディアの報道によると、フーシ派が支配する議会の副議長でイッブ県知事のアブドル・ラフマン・アル・ジャマイ氏は26日、戦闘員、資金、武器を投入して戦場の部隊を強化するため、勢力を総動員するよう呼びかけた。
26日にモスクワ訪問を終えた国連イエメン特使のハンス・グルンドベルグ氏は、マアリブ県、タイズ県、ホデイダ県で政府軍とフーシ派の戦闘が激化していることが、民間人や和平に向けた取り組みに与える影響について繰り返し懸念を表明した。グルンドベルグ氏は、紛争の当事者らが敵対行為をやめ、戦争終結のための包括的な和平合意の達成に向けて努力するよう求めた。
グルンドベルグ氏は声明で、「我々は軍事行動が激化する可能性に直面している。軍事行動の激化は民間人の苦しみを増すだけだ。交渉の席において意見の相違を解決する必要性をすべての当事者に納得させるためには、国際的な努力の強化が不可欠だ」と述べた。