
サイード・アル・バタティ
イエメン、アル・ムッカラー:戦略的に重要なイエメンの中心都市マアリブの周辺で激しい戦闘が行われる中、イランの支援を受けるフーシ派が発射したミサイル4発が同市の住宅地に着弾し、イエメン人市民3人が負傷した。地元当局者と住民が5日に伝えた。
住民によると、4発のミサイルが空港、アル・シャレカ地区、ローダ地区に命中し、大きな爆発音が市内に響き渡った。
ソーシャルメディアに投稿された映像には、攻撃を受けた地域から濃い煙が立ち上り、人々が逃げ惑う様子が映っていた。
イエメンの情報相は、国連と米国のイエメン特使に対し、フーシ派のミサイル攻撃を非難し、フーシ派をテロ組織として指定するよう求めた。
ムアンマル・アル・エルヤニ情報相はTwitterで、「数百万人の住民や避難民を抱えるマアリブ市をフーシ派が弾道ミサイルで繰り返し攻撃していることは、民間人に多数の死傷者を出そうとする試みの一環だ。これは、卑劣な報復行為だ」と述べた。
フーシ派がマアリブに対するミサイル攻撃を行う一方、アラブ連合軍は、フーシ派がサウジアラビア南部に向けて発射した爆発装置付き無人機4機を迎撃したと発表した。
アラブ連合軍はまた、ジャウフ県とマアリブ県でフーシ派の拠点や軍用車両を標的にした19回の空爆を実施し、過去24時間で115人以上のフーシ派が死亡したと発表した。これにより、過去48時間のフーシ派の死者数は175人以上となった。
同じ頃、マアリブ市の南に位置する最前線ではフーシ派が攻撃を強化し、政府軍とフーシ派の間で激しい戦闘が発生した。地元の軍関係者がアラブニュースに語った。
同関係者によると、ジュバ地区の様々な場所で行われた戦闘で数十人のフーシ派が死亡し、7人が政府軍に投降したという。
イエメン軍当局は通常、フーシ派が恣意的にマアリブ市を攻撃することを、フーシ派の軍指揮官の死や戦闘での敗北と結びつけている。
同関係者は、「我々は、5日にマアリブ県で高い階級に有るフーシ派の軍指揮官が多数死亡したと考えている」と話した。
イエメン国防省が運営するニュースサイトの報道によると、マアリブに展開する第143歩兵旅団の司令官、タヤブ・アブドル・ワデド・アル・キビリ准将は5日、マアリブのローダ・ジェヒムで行われた激しい戦闘で、政府軍が数十人のフーシ派を殺害し、軍用車両10台を破壊したと発表した。アル・キビリ准将はまた、アラブ連合軍の戦闘機がマアリブ南部の戦場でフーシ軍の増援部隊を標的に攻撃を行ったことを称賛した。
イエメン北部における政府の最後の拠点で、エネルギー資源の豊富なマアリブ市の奪取に向けた軍事攻勢をフーシ派が再開した2月以降、マアリブ県では数千人の戦闘員と民間人が死亡している。