
ベイルート:現場の救助隊員や難民キャンプのパレスチナ人関係者によると、レバノン南部の港町・ティールで10日夜、大きな爆発が発生し、十数名が負傷した。
レバノン国営通信(NNA)は人数は不明だが死者が発生したと報じた一方、地元メディアや現場にいた民間防衛隊は、死者は出なかったと伝えた。治安当局筋もまた、犠牲者の発生は報告されていないと語った。
NNAによると、爆発はブルジュ・エル・シェマリ難民キャンプ内のハマスの兵器庫で発生し、裁判官が治安部隊に対し、調査を開始するよう命じた
ハマスやファタハ連合を含む多くのパレスチナ系武装勢力が、レバノン国内にあるパレスチナ難民キャンプの約十数地区を実効支配しており、レバノン当局は慣例上そうした地区に立ち入らない。
ハマスに近いとされるシェハーブ通信はパレスチナ人関係者の話として、新型コロナウイルス感染症対策のために貯蔵されていた酸素缶が発火したことで爆発が起きたと伝えた。
治安当局筋によると、爆発により発生した火災は既に鎮火された。
ハマスはこの件に関する公式な声明を発していない。
パレスチナ人関係者によると、爆発が起きた地域の周辺住民は避難し、救助隊が派遣されたという。
地元メディアが公開した、現場付近で撮られた映像を見ると、ティールの上空に多数の小さな赤い閃光が現れた後に、大きな爆発が起き、ガラスが割れる音が聞こえるのを確認できる。
ロイター