
アラブニュース
リヤド:連合軍は日曜、7年間に及ぶイエメン内戦へのヒズボラとイランの関与、またサナア空港をミサイル発射場として使用していることを示すものとする映像・画像を公開した。
サウジ首都で開かれた記者会見でトゥルキ・アル・マリキ報道官/准将は、ヒズボラの指導員がフーシ派に対しドローンの使い方の訓練を行う映像を公開した。
動画の一部には、ヒズボラのロゴが入ったドローン部品の箱が積み上げられた様子が見える。アル・マリキ報道官/准将はヒズボラを、当初はレバノン国内に影響を及ぼした後に国外に広がったことで「レバノンの癌」と呼んだ。
「テロリスト集団のヒズボラは地域、そして世界に破壊を広めた」とアル・マリキ報道官/准将は記者団に語り、イランの支援を受ける同グループはサウジアラビアおよびイエメンの民間人に攻撃を行った責任を負うと付け加えた。
別の映像にはヒズボラのリーダーが、政府の転覆を狙いクーデターや軍事行動を企てたとして国連の報復リスト入りしているフーシ派のナンバー2、アブダッラー・ヤヒヤ・アル・ハキムに指導を行う模様が映っており、同リーダーはサナアに出入りする全ルートの支配およびアムラン行政区域の奪取にも責任を負うと連合軍は述べた。
「ホデイダの軍事部門は非常に重要だ。もしホデイダが陥落すれば、攻撃に対抗するための支援は潰える」というヒズボラのリーダーの発言が確認されている。「支援が届くのは海路が唯一のルートだ。海路を失えば支援が得られず、ムジャヒディーンが来ない。大量のムジャヒディーンが要る、隊列を整えるために」
アル・マリキ報道官/准将はまた、民兵がサナア空港を「軍事化」し、サウジアラビアを狙った弾道ミサイルやドローンの発射場に改造していることを示すという映像や空撮画像を公開した。
この記者会見は、フーシ派民兵が金曜にサウジアラビア南西部ジャザンの街に越境攻撃を行い2人が死亡し7人が負傷したことを受け国際社会が激しい非難を展開した翌日に行われた。
アル・マリキ報道官/准将はイランがイエメン、イラク、シリア、レバノンに宗派的イデオロギーを注入したこと、またフーシ派はイラン革命防衛隊の指令・指示に依存し、イラン政権の宗派的イデオロギーを受け入れていることを指摘した。
最近のサナア空爆について、連合軍はその軍事行動がサナア空港のオペレーション能力に影響をきたさないよう注力しており、行った爆撃はドローン格納庫を狙ったものだとした。
またアル・マリキ報道官/准将は「我々はフーシ派民兵の動きを四六時中監視している」として、港湾都市ホデイダを周囲したというフーシ派の主張を退けた。
最後に残された政府の拠点の一つ、エネルギーが豊富なマアリブをフーシ派が制圧しようとしたことでイエメン人300万人の暮らしが脅かされたが、連合軍は軍を支援する軍事行動においては民間人を保護することに全力を注ぐと、アル・マリキ報道官/准将は述べた。
アル・マリキ報道官/准将はさらに、先週新型コロナ感染症により死亡したイランのハッサン・イルロー駐サナア大使がマアリブの軍事行動計画を率いていたとし、フーシ派は国連の人道支援航空サービスの着陸許可を拒否していると述べた。
フーシ派民兵は2018年1月以降サウジアラビアに向けて弾道ミサイル430発と爆弾を搭載したドローン851基を発射したとアル・マリキ報道官/准将は述べ、国際社会に対して敵対的な行動を止めさせるよう呼び掛けた。
また、フーシ派は爆弾を仕掛けた船100艘を放ち、地雷247基を海に敷設して海の航行を脅かしたが、連合軍は紅海に航路を確保することに成功した。
アル・マリキ報道官/准将は年初以来30,000人以上のフーシ派が死亡したと述べ、「フーシ派リーダーの居場所はわかっている。これが最後の警告だ」と付け加えた。
国際社会に歓迎されたイエメン危機終焉のためのサウジアラビアの取り組みはいまだ審議中だが、フーシ派は和平を求めず、政治的解決を図ろうとする国連のすべての取り組みを拒否したとアル・マリキ報道官/准将は述べた。