エルサレム:イスラエル軍は12日未明に声明を発表し、ガザ南部の都市ラファで夜間作戦を実施し、10月7日の襲撃事件でハマスに連れ去られた2人の人質を救出したことを明かした。
軍は声明で、「ラファでIDF(国防軍)、ISA(治安機関「シンベト」)、イスラエル警察が夜間の合同作戦を実施し、10月7日にテロ組織ハマスがキブツ・ニル・イツハクから人質として誘拐した2人のイスラエル人、フェルナンド・サイモン・マーマン氏(60歳)とルイ・ハー氏(70歳)を救出した」と語った。
「両者とも健康状態は良好で、診察を受けるためシェバ・テル・ハショメール病院に移送された」という。
AFP通信がイスラエルの公式統計を基に集計した数字によると、パレスチナ武装組織ハマスは10月7日の襲撃事件で約250人を人質として拘束した。イスラエル側の発表によると、およそ130人が現在もガザで囚われの身となっており、29人は死亡したと考えられている。
この襲撃事件への報復措置として、イスラエルはガザに容赦ない攻撃を仕掛け、ガザの保健省によれば、これまでに少なくとも28,176人(多くは女性と子ども)が死亡したという。
10月7日に拘束された人質のうち数十人は、11月に1週間だけ実施された停戦中に解放。この時、イスラエルの刑務所に拘禁されていた200人以上のパレスチナ人捕虜も同時に解放された。
カイロでは停戦に向けて新たな協議が開かれており、ハマスは追加の捕虜・人質交換を含め、新たな停戦に応じる用意があると表明している。
ハマスの軍事部門は11日、イスラエルがここ数日以内に行った爆撃で2人の人質が死亡し、8人が重傷を負ったと発表したものの、AFP通信はこの主張を独自に検証することができなかった。
ネタニヤフ首相は現在、選挙の早期実施を求める声や、人質救出の失敗をめぐって高まる政府への抗議活動に直面している。
AFP/ロイター