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イラン、核協議再開で「石油の換金」を要求

2021年12月27日オーストリアのウィーンにて、イランの核合意を復旧させるための合同委員会の交渉協議に代表団が参加した。(EUウィーン代表団/EEAS/AFP)
2021年12月27日オーストリアのウィーンにて、イランの核合意を復旧させるための合同委員会の交渉協議に代表団が参加した。(EUウィーン代表団/EEAS/AFP)
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28 Dec 2021 02:12:49 GMT9
28 Dec 2021 02:12:49 GMT9
  • イラン政府は国庫への外貨補充に必死になっている
  • 進行係のモラ氏は、合意に残されているのは数ヶ月ではなく数週間だと述べる

アラブニュース

ウィーン/ジェッダ:イラン政府の核計画を抑制する2015年の合意を再建することを目的にウィーンで協議が再開され、イランは月曜、世界列強に対し、減少している外貨準備を補充するために石油を国際市場で売ることを認めるよう要求した。

イランと米国との間接的な協議も再開した。核関連活動の抑止に関しては進展が乏しいにもかかわらず、イラン政府は自国への制裁を解除するという元来の取引の片面に焦点を当てている。

2018年以降、イランの石油販売量は1日約280万バレルから20万バレルという低さに落ち込んでいる。2018年とは米国が2015年の合意「包括的共同行動計画(JCPOA)」から撤退し、ドナルド・トランプ氏が壊滅的な経済制裁を再開した年である。イランと取引のある国や企業は国際金融システムから凍結されるリスクがある。

米国の撤退以降、イランは核分裂性ウランの濃縮を合意で禁止されているレベルにまで増大させている。国連の核監視団体である国際原子力機関(IAEA)は、イランが高度に濃縮されたウランの備蓄を増やしていることに懸念を表明している。

JCPOAを復旧させるための交渉の第7ラウンドが11月末に再開された。強硬派のイブラヒム・ライシ氏がイランの大統領に選出されたことを受けて5ヶ月間の中断を経てのことだった。しかし作成中の書面にイランが新たな要求を追加したことで、10日前に終了した。西側諸国が言うには、進展は遅すぎ、2015年の合意が無意味なものとなってしまうまでに残されているのは「数ヶ月ではなく数週間」だという。

イランの要求

月曜に始まった協議の第8ラウンドには、イランに加えて取引国として残っている各国(英国、中国、フランス、ドイツ、ロシア)の代表団が参加している。

再開に先立ち、イラン外務大臣ホセイン・アミラブドラヒアン氏は米国の制裁解除の「保証と確認の問題」を議題とすべきであると述べた。

月曜、イランのホセイン・アミラブドラヒアン外相は「我々にとって最も重要な問題は、第一に、イランの石油を妨害されることなく容易に販売できる地点に到達することです」と述べた。

「石油で得られる資金はイランの銀行の外貨預金になります。それによってイランはJCPOAで規程された経済的恩恵を全て享受できるようになるのです」

「今日、受け入れ可能な共同文書が交渉のテーブルに乗っています。我々が12月1日と12日15日の文書と呼ぶものです。交渉はこの共同文書に基づいて開始されます。保証と確認の件は議題の一部です」

前回の協議で提出されたイランの2つの草案文書は、以前のイランチームと主要各国との間で行われた6回の交渉ラウンド後の6月に書かれた草案に盛り込まれた。

「時間切れが迫る」

米国政府は間接的に参加しており、イラン側と米国側で外交官が往復している。

イランは協議で進展を報告しているが、西側の外交官は、イランは「袋小路に向かって突進している」と警告している。

米国の交渉役ロブ・マレー氏は、イランが現在のペースで核関連の活動を続けるならば、合意を復旧させるために残されているのは「数週間」のみであると述べている。

協議の議長を務めている欧州連合(EU)のエンリケ・モラ氏は、全陣営が「この交渉を成功裏に終わらせるために協力するという明確な意志」を示していると述べた。

「今後の数日、数週間、懸命に取り組めば前向きな結果が得られるはずです(中略)非常に難しいものとなるでしょう。非常に困難に。イラン政府にも米国政府にも、困難な政治的決断が必要とされます」と、協議の進行係を務めるモラ氏は記者会見で語った。

モラ氏が発言したのは、取引に残っている陣営(イラン、ロシア、中国、フランス、英国、ドイツ、EU)が月曜夕方に公式に今回のラウンドを開始した会議の直後のことだ。

「全代表団が、この交渉は比較的妥当な期間で終わらせる必要があると切迫感を持っています。もう一度言いますが、私は制限を設けはしませんが、数ヶ月ではなく、数週間ということを言っているのです」と、モラ氏は語った。

「核を持つイランにノーと言う」

イランの最大のライバルであるイスラエルは断固として核合意に反対しており、11月の報道で、イラン政府は約90%という軍事目的に使えるレベルにまでウランを濃縮するための技術的な準備手順を実行したと警告した。

「イランの核計画を阻止することは、イスラエルの外交・安全保障政策の最上位の課題です」と、イスラエルのヤイル・ラピド外相が月曜に述べた。

「我々は国際協調を通して行動したいと考えていますが、必要ならば、我々は我々自身で自衛します」

土曜、イラン原子力庁(AEOI)のムハンマド・エスラミ長官は、イラン政府は仮にウィーン協議が失敗してもウランを60%以上濃縮する計画はないと述べた。

ロシアの通信社RIAノーボスチで公表された発言の中でエスラミ氏は、濃縮レベルはイランの需要に関連したものであると述べた。

モラ氏は時間を無駄にしないために多くの政府関係者が休暇を取っているクリスマスから新年の間に協議を再召集することを決定したと述べた。しかし「施設が利用できないため」協議は金曜の時点で3日間停止する、と付け加えた。大部分の会議の会場となっている高級ホテルのことを指しており、次週月曜に再開の予定である。

ロシアのミハイル・ウリヤーノフ国連ウィーン大使はツイッターに、交渉は「ビジネスライクに開かれ、結果指向の議論が行われた」と投稿した。

「特に、合意を可能な限り迅速に実現するため、起草プロセスを強化することに合意した」と同氏は語った。

月曜未明、ウリヤーノフ氏は「おそらく交渉の最終ラウンドになるだろう」と述べた。

AFP・ロイター共同)

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