
テヘラン:イラン南部のファールス州で発生した鉄砲水で、少なくとも2人が死亡したと、地元当局者が3日、発表した。
「同州の2人は、水に飲み込まれ、命を落とした」と、ファールス州のイラン赤新月社副会長のメフディ・コービアル氏が、国営テレビと提携する通信社、ヤング・ジャーナリスト・クラブに語った。
犠牲者の1人はダラブ市で死亡したと同氏は付け加えたが、2人目の詳細については明らかにしなかった。
同州の少なくとも5都市で、「既に厳重な警戒態勢に入っていた救援チームが、洪水の被害を受けた地域に派遣された」と、同氏は述べた。
赤新月社は何百人もの人々に「救援物資を提供し、救助した」と、タスニム通信はコービアル氏の発言を引用した。
気象当局は2日、ケルマーンやホルモズガーンなどの南部の州に大雨・洪水警報を出していたと、地元メディアは報じた。大雨により、ホルモズガーン州では農地への被害や道路の寸断が発生し、南東部のスィースターン・バルーチェスターン州では一部のインフラに被害が出たと、国営通信社IRNAが2日、報じた。
大雨を発生させる気象配置がイラン南部とアラビア湾岸の複数のアラブ諸国に広がっている。
集中豪雨はUAEを襲い、同国では国営通信社WAMが、悪天候は6日まで続く見込みだと伝えた。
オマーンも集中豪雨の影響を受け、クウェートは3日、学校の授業と試験を延期した。
大部分が乾燥地帯であるイランは、何年にもわたり、慢性的な日照り続きに苦しんできた。
2019年には、南部での大洪水で、少なくとも76人が死亡し、被害額は20億ドル以上と推定されている。
AFP