モンセフ・マールグ
チュニス: 2011年にザイン・アル・アビディン・ベン・アリ政権が崩壊して以来、チュニジアでのラマダンの様子は変貌した。
チュニジアは今、政治・経済・金融的危機に瀕しており、同国民のラマダンは質素なものか、あるいは贅沢なもののいずれかに二極化している。
ラマダン初日のチュニスの中心部では、何百人もの人々が一袋分の砂糖を確保しようと、ハビブ・ブルギバ通り付近で列をなしていた。
生活必需品の一つである砂糖は、他の多くの必需品と同様に、慢性的に不足しており、ほぼ1年間入手困難な状態が続いている。
必需品の不足に対するチュニジア国民の反発が必至であることを認識し、チュニジア政府は、少なくともラマダン期間中は国民に必需品が行き届くよう取り組んできた。
当局は、供給確保のために、流通経路の監視強化を中心に措置を講じている。
また、2月に10.4%と過去40年間で最も高い水準に達したインフレの影響を軽減するため、一部必需品に価格上限を設けている。
他にも、約4,000万ディナール(1,313万ドル)を支援プログラム(経済・物資の両面から)に割り当て、困窮する約320世帯を支援するとともに、支援を受けられない人々のためにも48テーブル分の食事を用意している。
ラマダン期間中、食事に不自由する国民とは対照的に、過剰な消費と浪費に耽る国民もいる。
チュニジアの国立統計研究所が2021年に発表したデータによれば、ラマダン期間中の一部商品の消費量は50ポイント増加している。3月26日に公表したデータでは、食料品の66%近くが廃棄されていることをチュニジア国民に示した。
こうした格差は、今やチュニジア国内のラマダンにおける特色となっている。