
ハルツーム:スーダンでは10日、抗議者が首都および全国各地の住宅地でデモに参加し、10月の軍事クーデターと政治的拘禁に声をあげた。
軍と文民政党間の協力を終わらせたクーデターは世界的な非難を招き、スーダンを政治的、また経済的混乱へと追い込んでいる。
抵抗委員会が組織する抗議運動には、何十万もの人々が集まっている。そして取り締まりによって少なくとも79人の死者と、2,000人以上の負傷者が出ている。
10日には、数百人のデモ参加者が計画されていたルートから逸れ、大統領府に向かって行進しようと改めて試みた。だが目的地から1kmを少し超えた地点で、催涙ガスと厳重な警戒態勢の治安部隊が彼らを阻止した。
22歳の大学生、サラ・ハミド氏は、「軍事政権を倒して民主主義を取り戻すまで、私たちは路上での抗議運動を続けます。」と語った。
その他に抗議運動が発生した都市は、ナイル川の向こう岸に位置するオムドゥルマンとバーリ、さらに遠方のガダーレフとセンナールだ。
米国の在スーダン大使館はツイッターで、分散的なデモ運動、道路封鎖やビジネスの休業について警告し、ハルツームやその他の場所で市民的不服従の行為が起こるのは当然であると述べた。そして、群衆とデモ活動を避けて目立つ行動を控えるようアメリカ人に指示した。
スーダンで長引いている経済苦境は、北部幹線道路の封鎖によって先月から悪化している。幹線道路は、スーダンからエジプトへ輸出品を運ぶトラックの主要経路だ。
始まりは、農民の電気料金高騰に対しての抗議運動だった。それが軍事支配を拒否し、農家と貿易業者両方へより多くの支援を要求する運動へと拡大した。その結果、数百台のエジプトのトラックがスーダンに足止めされている。
ハルツームのデモ参加者の一部は、軍が主導するイスラエルとの国交正常化に抗議していると語る。一方で他の抗議者は、弁護士によればクーデター以来2,000人を超えている逮捕者のために行進に参加した。
今も100人以上が刑務所に拘留されている、と1人の弁護士が10日に証言した。
ロイター