チュニス:弁護士の発表によると、チュニジアの検察官は3日にカイス・サイード大統領の著名な政敵であるアビル・ムーシ氏を大統領官邸の入り口で逮捕し、拘束した。最近の逮捕はサイード氏の政敵を標的にしている。
アロウシ・ズギル弁護士によると「ムーシ氏は、個人データの処理、労働権の妨害、混乱を引き起こすことを意図した暴行の罪で48時間拘束された」
当局からのコメントは得られていない。
今年、警察は主要な政治家20人以上を拘束し、国家の安全に反する陰謀を企てたとして告発した。サイード大統領は拘束された人々を「テロリスト、反逆者、犯罪者」と表現している。
ムーシ氏のアシスタントはFacebookの動画で、同氏がカルタゴ宮殿の前で「誘拐された」と述べた。
ムーシ氏は自由憲法党の党首であり、2011年に大規模な蜂起で失脚したザイン・アル・アービディーン・ベン・アリー前大統領の支持者でもある。
ここ数カ月、同党はサイード大統領に反対する抗議行動を組織している。ムーシ氏はサイード大統領が法の外で統治していると非難し、チュニジアを救うために個人的な犠牲を払う用意があると述べた。
ラ・グレット警察署の前では、ムーシ氏の支持者数十人が怒りをあらわに抗議し、建物を封鎖し厳重な警備態勢を敷く警察部隊に囲まれながらサイード大統領に反対するスローガンを叫んだ。
3日の早朝にムーシ氏は、年末に予定されている地方選挙に不服申し立てをするため大統領官邸のフロントオフィスに行ったと動画で述べた。また、後に行政裁判所に上訴できるようにするためにこのステップが必要であると述べた。
元法学教授のサイード氏は2019年に大統領に選出されると、2021年に選出された議会を閉鎖して大統領令による統治に移行した。これは反対派からはクーデターと評された。サイード氏は長年の混乱からチュニジアを救う必要があると述べ、その行動がクーデターであることを否定した。
先月29日、同じくサイード大統領を批判して投獄されていた野党指導者のラシード・ガンヌーシ氏が、3日間のハンガーストライキを開始した。その後、他の5人の著名な野党関係者も刑務所でハンガーストライキを行った。
ロイター