
バグダッド: イラクの最高裁判所が13日、ベテラン政治家のホシュヤール・ゼバリ氏に対する汚職の告発を受けて同氏の大統領選出馬を禁止する判決を下した。
68歳のゼバリ氏は、2003年の米軍侵攻でサダム・フセイン独裁政権が崩壊した後、外務大臣を10年間務めた経歴を持つ。同氏は、自身が有力候補となっていた議会での新大統領選出予定日前日の2月6日、大統領選立候補を「保留」されていた。
議員らは、ゼバリ氏に対する汚職容疑が晴れていないことと評判に基づいて、同氏の大統領選出馬は「違憲」であると最高裁に提訴した。
「連邦裁判所はホシュヤール・ゼバリ氏の大統領職への立候補資格を剥奪する決断を下した」と国営通信社INAが発表した。
出席議員が定足数を満たさず大統領選出が見送られた後、議会は8日、大統領への立候補者の登録を再開すると発表した。イラクでは大統領は主に象徴的な存在であり、クルド人が就任するのが慣例となっている。
財務大臣を務めた経歴もあるゼバリ氏は、現職のバルハム・サーレハ大統領とともに、大統領候補者全25人の中の最有力候補に挙げられていた。
訴状は、ゼバリ氏が2016年に「財務および行政上の汚職に関連する容疑で」議会により財務大臣から解任されたことに言及していた。
180万ドルに相当する公的資金が同氏の警備員の航空券代に流用されていたとされている。
また訴状は、ゼバリ氏に関連する他の2つの訴訟についても言及していた。
ゼバリ氏は先週、大統領選出が予定されていた前日に同氏に対する容疑が再浮上し、同氏がサーレハ大統領を任期4年の大統領の座から退かせるという予想が示された際、テレビのインタビューで「裁判所で有罪判決を受けたことはない」と話していた。
議員による大統領選出の新たな日程は発表されておらず、候補者の新しいリストも公表されていない。
AFP