
ガザ: ガザ地区北部の海岸線近くで、2,000年前のローマ人墓地が発見された。凝った装飾の施された墓が少なくとも20基見つかっている。遺跡庁はこの墓地について、過去10年間で最も重要な地域の発見と呼んでいる。
多くの文明にとって重要な交易地であったガザでは、古代の遺物が豊富に見つかる。
そこで発見された遺跡には、アレキサンダー大王による包囲攻撃やモンゴルの侵略からの残骸も含まれる。
これまでに20のローマ人の墓が見つかっており、チームは50平方メートルの墓地内で合計80の墓の発掘を予定している。
開かれた墓は2基のみだ。そのうち1つには、白骨化した遺骨と土器数個が納められていた。
墓の形と比較的華やかな装飾から、それらは1世紀のローマ帝国で「上流階級の人々」に属していた可能性が高い、とガザの観光・遺跡庁長官であるジャマル・アブ・リダ氏は述べた。
北から南を向いている後期のイスラム教徒の墓とは異なり、ローマの墓は東から西を向くように設置されている、と彼は解説した。
「過去にいくつかの発見をしたものの、これは過去10年間で最も重要な考古学的発見だ」とアブ・リダ長官は述べた。
同庁によると、準備が整い訪問客の安全が確保されるまで、この地域はジャーナリストや一般の人々に対して封鎖される。
フランスの専門家チームによって監督されているこの場所は、エジプト政府が出資した住宅プロジェクトのために作業に取り組んでいた建設作業員によって発見された。古代墓地の大きなレンガ数個を見つけた作業員は、作業を中止して考古学者を呼んだのだ。
ガザは、2008年以来イスラエルと4つの戦争を戦ってきたハマスの支配下にある。
その争いは地域経済を麻痺させており、当局は通常、考古学的発見の発掘と保存を支援するために国際団体の協力を仰いでいる、とアブ・リダ長官は述べた。
ロイター