
アラブニュース
アンカラ:人権擁護者の起訴は、「合法的で平和な市民社会活動に関わる人々に対して根拠のない刑事責任を負わせる」というエルドアン政権の方針を示している、とヒューマン・ライツ・ウォッチが本日発表した。
トルコで最も古い人権団体である人権協会の共同議長であるオズトゥルク・トゥルクドアン氏は、火曜日にアンカラで「テロ組織への加盟」の容疑で裁判を受ける。
有罪が確定すれば、5年から10年の禁固刑に処される可能性がある。
彼はまた、内務大臣への「侮辱」と「トルコ国民、トルコ共和国、国家機関、団体への侮辱」についてもそれぞれ裁判を受ける予定である。
各裁判でさらに2年の禁固刑に処せられる可能性がある。
ヒューマン・ライツ・ウォッチの欧州・中央アジア担当ディレクター、ヒュー・ウィリアムソン氏は、次のように述べている。「人権協会で長期にわたり共同議長を務めているオズトゥルク・トゥルクドアン氏の起訴は、正当な人権活動や言論の自由の権利を犯罪化しようとするものです」
彼に対する起訴状はすべて2021年12月に用意されたものだ。
「アンカラの検察が、数年にわたって行われた、暴力を擁護するものでないスピーチや発言に対して、トゥルクドアン氏に対する3つの起訴状を1ヶ月の間に準備したという事実により、これらの刑事手続きの背後にある上からの政治的な秩序が露わになっています」とウィリアムソン氏は述べた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチは、トゥルクドアン氏を「テロ組織の一員」(彼が掛けられている中で最も重い容疑)として起訴した起訴状には、人権協会の共同議長としてのトゥルクドアン氏のスピーチ、声明、会話が証拠として挙げられていると述べた。
その中には、クルド労働者党の指導者で拘留中のアブドゥラー・オカラン氏の長期監禁の中止を求める発言など、クルド系メディアの放送での発言がある。
また、起訴状には、トゥルクドアン氏のノートパソコンから見つかった、人権協会が作成した横断幕を写した写真3枚が証拠として挙げられている。
2枚は刑務所での独房監禁や病気の囚人の扱いに抗議するもので、3枚目は1980年代にサダム・フセイン元大統領がイラクのクルディスタンで行ったアンファル作戦をクルド人に対する大量虐殺と認定するよう求めるものである。
「トルコ当局は、オズトゥルク・トゥルクドアン氏に対するすべての告発を直ちに取り下げるようにすべきである」とウィリアムソン氏は述べた。
また「政府は人権擁護者に対する嫌がらせをやめ、彼らが報復や逮捕、虐待的な刑事手続きを恐れることなく正当な活動を行えるようにするべきだ」と述べた。