
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:イランの支援を受けるフーシ派は、リヤドでの戦争当事者らによる包括的な和平交渉を仲介するという湾岸協力理事会(GCC)の最も新しい提案を拒否し、イエメンでの戦争終結への希望を打ち砕いた。
15日にアラブニュースの取材に応じたイエメン政府関係者は、GCCが和平合意の実現に向け、サウジアラビアの首都リヤドで開催される会談を後援することを提案したと述べた。
3月29日に始まり4月7日に終了するこの会議には、イエメンの政治家、活動家、市民社会のリーダーら数百人、さらには積極的な発言を行う政治家も招待される予定となっている。
しかし、フーシ派のメディアは匿名の関係者の発言を引用し、フーシ派はリヤドでの和平会談の開催を拒否することに加え、サヌア空港とホデイダ港に掛けられているとされる制限を緩和するよう「イエメンにおける正統性回復のための連合軍」に要求したと報じた。
援助関係者やイエメン政府関係者は、イエメンの人道的危機が悪化していると警告している。
イエメン政府関係者は和平努力を頓挫させてきたフーシ派の過去の行動を理由に挙げ、フーシ派が今回の提案を拒否すると予測していたと述べた。
イエメン情報省のアブドゥル・バセト・アル・カエディ次官はアラブニュースに対し、「フーシ派が提案を拒否したことは予想通りだ」と述べ、「フーシ派が同意していればイエメンの人々を驚かせただろう。しかし、フーシ派は、自らがイエメンの安定のために根絶しなければならない有害な癌であることを事あるごとに証明している」と続けた。
イエメン政府はGCCの提案に前向きな反応を示し、現在の国連の仲介による和平努力を含む、あらゆる和平イニシアチブを支持することを約束した。
アル・カエディ次官は、戦争中に何百万ドルもの金を得たフーシ派の指導者らは、イエメンの和平実現を求める声に抵抗するだろうと述べた。
「フーシ派は戦争という選択肢に固執しているが、それは彼らが富を溜め込み、イエメン人の財産を略奪し、支配下にある地域の権力を簒奪することで利益を得ているからだ」
イエメンの元副首相で大統領顧問のアブドゥルマリク・アル・メクラフィ氏は、フーシ派に和平計画を受け入れさせるために、国際社会がフーシ派に対して集団的で強い圧力を掛けることを求めた。アル・メクラフィ氏はまた、ラマダン中に人道的な停戦を実施することを提案した。
アル・メクラフィ氏は、「ラマダンはイエメン人にとって慈悲と平和の月だが、フーシ派によると、ラマダンは死と殺戮の月だ。フーシ派はイエメン人の敵で、平和と人類の敵だ」とツイートした。
地域で活動する援助関係者は国際的な援助国・機関に対し、紛争で荒廃したイエメンへの人道支援を強化するよう切実な嘆願を新たに行い、イエメンの危機がウクライナでの戦争開始以来後回しにされてきたという懸念を表明している。フーシ派はそうした状況で今回の提案を拒否した。
ウクライナで拡大する人道的危機が、イエメンに割り当てられた国際的な援助国・機関からの資金を奪うのではないかという懸念がある。
イエメン政府の高度救援委員会(High Relief Committee)で統括調整官を務めるジャマル・バルファキ氏は、通貨価値の下落や経済の崩壊が起きる中、長引く戦争は数千人の国内避難民を中心に、イエメンの人々に破壊的な影響を及ぼしていると述べた。
バルファキ氏は、「イエメンは戦争や、戦争がもたらす経済や通貨への影響によって本当の悲劇を経験している」と述べ、国際的な援助国・機関からの最新の資金を公平で透明性のある形で分配するよう求めた。
バルファキ氏は、漁業部門と農業部門に対する援助を実施し、イエメンが食料を確保できるように支援することを提案した。
バルファキ氏は、「救援が組織化されず、人々の真のニーズが考慮されなければ、人々はこの救援の恩恵を受けることはできない」と述べた。
マアリブ県南部の地区にある自宅から避難した数千人の人々を担当するサイード・ムネフ氏など、イエメンで活動するその他の援助関係者は、国際援助機関はすでに避難民に支給する食料や現金を削減していると述べた。
ムネフ氏によると、マヘイア、アル・アベディア、ジュバ地区の避難民のうち、国際機関から人道的支援を受けた避難民は30%以下だという。
ムネフ氏はアラブニュースに対し、「世界は17日前に始まった戦争中のウクライナに迅速かつ広範囲に援助を送り、8年前に始まったイエメンの危機には背を向けた」と述べ、「我々は栄養失調、地雷、大規模な避難民に対処するための支援を必要としている」と続けた。