
カーミシュリー、シリア:2019年にダーイシュグループの自称「カリフの府(イスラム帝国)」を鎮圧する戦いで先頭に立ったシリアのクルド人部隊が水曜、世界の支援不足が、ジハード主義者の再生を許す危険性があると警告した。
かつてシリアとイラクの土地でイギリスほどの広さを誇った領土全域において、数百万人を統治していたダーイシュ原始国家は、2019年3月23日に敗北を宣せられた。
米国の支援を受けてクルド人自治政府の軍隊として活動するシリア民主軍(SDF)は、ダーイシュが最後の抵抗を示したバフーズ村を掃討する戦闘を主導した。
SDFの中央司令部は声明で、当時の軍事作戦を支援した国々は、今、この地域に背を向けるべきではないと警告した。
「明確で包括的な長期的国際計画がないことで、人的・物的損失が増大し、ダーイシュが組織を強化することを許してしまう」という。
ダーイシュは2019年3月以降、イラクやシリアに固定された拠点を持っていないが、その残党が砂漠の潜伏地から奇襲のゲリラ攻撃を続けている。
SDFは、1月に起こったハサカの刑務所への大規模な攻撃は、ダーイシュが軍事作戦能力を拡大しようとしている証拠であると述べた。
グワラン刑務所の脱獄に端を発したこの戦闘で、少なくとも370人が死亡している。
英国に本拠を置く監視団体「シリア人権監視団」によると、相当数のダーイシュ戦闘員が自由になったという。
また、クルド人部隊は、ダーイシュのメンバーと疑われる者やその親族のためのキャンプや刑務所に拘束されているクルド人民間人の本国送還を、いまだに渋っている国々を非難した。
同自治政府は、カリフの府が終焉する数週間にダーイシュの領土から流出した数千人の容疑者を拘束するための資源も、ましてや裁判を開くための資源もないことに、繰り返し不満を述べてきた。
AFP