
モハメド・ナジブ
ラマッラー:EUの高官は、昨年の支援の一部停止に触れ、欧州のパレスチナ人に対する協力の姿勢を再確認した。
この発言は、木曜日にラマッラーで行われたパレスチナ政府高官との会談で、EUのオリベル・バルヘリ近隣・拡大担当委員が行ったものである。
両者はまた、地中海のための新たなEUアジェンダと、それに付随する経済・投資計画の実施についても協議した。
バルヘリ氏は、パレスチナのムハンマド・シュタイエ首相および東エルサレムのキリスト教共同体の代表者とも会談した。
「欧州は何十年もの間、パレスチナ人のパートナーであり、友人であり、不可欠な支援者であり続けている」と、シュタイエ首相は述べた。
彼は、パレスチナが世界的な変化とその物価への影響、そして「我々の基金に対するイスラエルの不当な介入」によって影響を受けている今、欧州の財政支援の重要性を強調した。
EUによるパレスチナへの支援は2021年に一部停止された。それはいくつかのグループ、特に社会福祉制度に依存しているグループに大きな損害を与えた。
シュタイエ氏は、欧州の予算支援の遅れは、「社会的支援を受けるグループや従業員の給与、機関の業務に対する義務を果たす能力に悪影響を及ぼした」と述べた。
しかし、彼は次のように付け加えた。「我々は欧州の援助に条件をつけることを拒否する。条件ではなく、尊敬と協力に基づいた、真のパートナーシップを維持したい」
シュタイエ氏はバルヘリ氏に、最新の政治情勢と、パレスチナ国家の建設を妨げている入植地拡大や土地収奪などの、イスラエルによる動きについて説明した。
彼は、二国家解決を実現し、占領を終わらせ、独立したパレスチナを樹立するための政治的道筋を作る必要性を強調した。
バルヘリ氏は他に、カランディア難民キャンプと技術職業教育訓練センターを訪問し、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のレニ・ステンセス事務次長補と会った。
バルヘリ氏は、今回の訪問は、ガザ中央海水淡水化プラントや同地域のガス供給といった、EUの主要プロジェクトを前進させる方法について話し合う機会であったと述べた。
同氏はEUについて、将来のパレスチナ国家のための安定した制度の確立と、自給自足に基づく経済の構築のための財政支援により、パレスチナ人にとって「不可欠かつ確固たる支援者」であり続けるだろうと述べた。
また、二国家解決に基づくイスラエル・パレスチナ紛争の公正かつ包括的な解決に引き続き尽力していくと述べた。
EU代表団はまた、オーガスタ・ビクトリア病院を訪問し、この東エルサレムの病院の代表者と面会した。
代表団は、パレスチナ自治区に請求している患者受け入れ費用(医療紹介費用)の未払いの累積により、病院が直面している財政難と課題について説明を受けた。
オーガスタ・ビクトリア病院の代表者は、同施設が直面している資金難は、がん治療の提供能力に影響を及ぼし、患者の生命に脅威を与えていると述べた。
9月以降、同病院は新たにがんと診断された400人以上の患者の受け入れ拒否を余儀なくされた。また、約580人のがん患者が治療を中断される危険にさらされている。同病院は、この状況を緩和するため、援助国に緊急の助成を要請している。
同病院の前理事長であるムニブ・ユナン氏は、アラブニュースに次のように語った。「我々は、ヨルダン川西岸地区、ガザ地区および東エルサレムから来た数百人のがん患者や腎不全患者に医療サービスを提供している、オーガスタ・ヴィクトリア病院に対するEUの支援に深く感謝しています」
EUの協力担当責任者であるゲルハルト・クラウス氏は、EUは引き続き、東エルサレムの病院を支援するためにパレスチナ自治政府に協力し、医療紹介費用をカバーするための資金援助を継続する予定である、と述べた。
また、この支援は、占領地全域のパレスチナ人にとって不可欠な医療サービスの利用しやすさとアクセスの良さを維持するのに役立つだろう、と付け加えた。
「我々は、東エルサレムにおける病院の複雑な財政危機を認識している」とクラウス氏は述べた。「我々はパレスチナ自治政府に対し、深刻な資金繰りの問題や、必要不可欠な治療やサービスの提供の中断を避けるため、病院に十分かつ定期的な前金を提供するよう要請する」
同時に、東エルサレムの病院は、「病院の財政的持続可能性を改善し、医療サービスの質を維持するために必要な改革を実施しなければならない」とも述べた。
EUは東エルサレムの病院に対し、年間約1430万ドルを拠出している。2012年以降、EUと、加盟国のイタリアとフィンランドは、パレスチナ自治政府が病院に支払う医療紹介にかかる費用の一部を賄うために、1億5370万ドル以上を支払っている。
東エルサレムの病院は、パレスチナの医療制度に不可欠な存在であり、ヨルダン川西岸とガザ地区の他の場所では見られない技術的なサービスを提供している。
腫瘍学分野、腎臓治療、心臓手術など、ヨルダン川西岸地区とガザ地区で受けられない医療サービスを必要とする患者は、パレスチナ保健省から東エルサレムの6つの医療機関に紹介される。オーガスタ・ビクトリア病院、アル・マカセド病院、セント・ジョセフ病院、セント・ヨハネ眼科病院、パレスチナ赤新月産院、バスマ王女リハビリテーション・センターである。
欧州委員会エルサレム事務所の過去の発表によると、2020年までにEU諸国がパレスチナ自治政府に提供した支援額は3億6900万ドルから3億8100万ドルの間であったという。
このうち、約1億6500万ドルはパレスチナ自治政府の予算を支援し、1億ドルはUNRWAの支援に使われ、残りは市民社会団体に送られた。
「予算の承認に関するEU機関内の審議はまだ続いている」とEUの報道官は説明した。「議論はまだ終わっていない。EUは社会開発に必要な予算の半分を拠出している。ただし、すべての責任を負っているわけではない」と述べた。