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宗教的祝日が重なる今月、イスラエルとパレスチナの緊張緩和が重要_米高官

2022年4月13日、ヨルダン川西岸地区ナブルスのユダヤ教巡礼地「ヨセフの墓」付近でイスラエル軍とパレスチナ人の衝突が起こった。(AFP/ファイル)
2022年4月13日、ヨルダン川西岸地区ナブルスのユダヤ教巡礼地「ヨセフの墓」付近でイスラエル軍とパレスチナ人の衝突が起こった。(AFP/ファイル)
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16 Apr 2022 01:04:43 GMT9
16 Apr 2022 01:04:43 GMT9

レイ・ハナニア

  • 「市民参加型」テレビ会議で、国務省近東局のヤエル・レンパート次官補代理は、礼拝者の権利を守るためには、あらゆる方面からの自制が必要だと語った
  • レンパート次官補代理は宗教的祝日の重なる期間、「すべての当事者が緊張を悪化させるような一方的な行動を控える」よう呼びかけ、イスラエルとヨルダン川西岸での暴力に米国が「深い懸念を抱いている」と述べた

シカゴ: 米国のジョー・バイデン大統領は、パレスチナとイスラエルの指導者に対し、イスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒が、来る宗教的祝日の期間、制限や暴力なしに自由に礼拝ができることを確実にするよう求めていると、米国政府当局が木曜日に語った。

この発言は、アラブニュースが参加した「市民参加型」テレビ会議でのもの。同テレビ会議では、イスラエル人とパレスチナ人の命を奪った最近の暴力の波も含む幅広い議題が話し合われた。

国務省がホワイトハウスと共同で主催したこのイベントは、ハディ・アムル国務副次官補(イスラエル・パレスチナ問題担当)の司会で行われた。

他の参加者の一人、国務省近東局のヤエル・レンパート次官補代理は、ラマダン、イースター、パスオーバーの期間中の礼拝者の権利を守るためには、あらゆる方面からの寛容と自制が必要だと語った。

「今月は知っている人も多いように、ラマダン、パスオーバー、イースターが重なっており、悲しいことに、歴史的に、特にエルサレムでは不安定な状況になりやすい組み合わせだ」

「私たちは状況を注意深く監視し、イスラエル、パレスチナ、ヨルダンとともに、緊張を緩和し、暴力を避け、すべての宗教を信じる人々が今月、平和に祝日を祝うことができるように取り組んでいる」

レンパート次官補代理は、3つの宗教的な祝日が重なる期間、「すべての当事者が緊張を悪化させるような一方的な行動を控える」よう呼びかけた。

「私はこの場を借りて、イスラエルとヨルダン川西岸での暴力に米国が深い懸念を抱いていることを強調したい。週末、悲しいことにこの暴力がいまだに続いていることを目の当たりにした。この悲劇によって、イスラエルとパレスチナの民間人の死者が出ている」と、レンパート次官補代理は付け加えた。

「私たちは緊張と不安を高め、二国家解決策を進める努力を台無しにするような行動を控えるよう、すべての関係者に強く求める。あらゆる方面が協力し合い、この暴力の連鎖を終わらせることを望む」

レンパート次官補代理は、バイデン大統領は「交渉による二国家解決」により、高まる緊張と暴力の度合いを緩和することができると考えていると話した。

「バイデン政権は、二国家解決策こそが、イスラエルが民主的なユダヤ国家として、存続可能で民主的なパレスチナ国家と平和に共存していくための最善の方法だと考えている」と、レンパート次官補代理は付け足した。

「これは、大統領と国務長官、彼らの下で働く政府関係者が深く心に刻む新年であり、私たちはその目標に向かって今後もできる限りの努力を続けていく」

「米国は引き続き、緊張を高め、交渉による二国家解決の達成を困難にする行為を控えるよう呼びかけていく。たとえば暴力の扇動、テロ関係者(または有罪判決を受けた)個人への報酬の支払い、また、入植地の拡大、入植者による暴力、住居の破壊、強制的立ち退きなどだ」

先月、この地域を訪れたアントニー・ブリンケン国務長官は、イスラエルが「パレスチナの人々の生活を改善する」ためにとった「前向きな措置」を歓迎していると、レンパート次官補代理は語った。

これらの措置としては、ガザのパレスチナ人2万人にイスラエルでの労働許可を承認したこと、イスラエルによるガザへの水の販売拡大、ヨルダン川西岸での「数千件の居住許可」の発行などがある。

「これらの措置はパレスチナの人々の生活を向上させ、すべての人の安全、自由、繁栄を発展させるのに役立つ」とレンパート次官補代理は述べた。

また、パレスチナの人々のニーズや懸念に対応するため、エルサレムの米国領事館を再開するというバイデン大統領の提案については議論が続いていると付け加えた。協議は「現在進行形で水面下で行われている」という。

「私たちはエルサレムの総領事館再開のために引き続き尽力していくつもりであることを強調したい」と、レンパート次官補代理は付け足した。「それが、米国がパレスチナの人々と関わりを持つための重要な手段であると今も信じている」

もう一つの重要な問題は、米国ビザ免除プログラムへのイスラエルの加盟申請だ。

「ビザ免除国となるための重要な要件は、米国市民や米国国籍を持つ旅行者に対し、米国がその国の市民と国籍を持つ旅行者に提供しているのと同様の特権を提供しなくてはならないということだ」と、レンパート次官補代理は述べた。

「米国政府は、ビザ免除の要件を満たすために、引き続き、イスラエルと協力していく。もし、ビザ免除パートナー国になった場合、イスラエルが、イスラエルへの入国や通過を希望するすべての米国民に平等な待遇を提供することを期待している」

「私たちは、パレスチナ系アメリカ人やアラブ、イスラム、中東系の米国市民がイスラエルの国境や検問所で大変な事態や不平等な扱いを経験していることに関しての長年の問題や懸念について認識している」

アムル国務副次官補は、「これは私たちが懸命に取り組んできたことであり、ヤエルのいう『すべて』は、本当に『すべて』を意味している。これは省全体の見解でもある」と、発言した。

レンパート次官補代理は、バイデン大統領はパレスチナ自治政府およびパレスチナの人々と米国の関係を「再構築」しており、そのためにパレスチナの人々の生活を具体的に改善するための米国からの援助を増やしていると語った。これには、国連近東パレスチナ難民救済事業機関などの機関への5億ドル以上の資金提供が含まれているという。

「私たちの目標は、イスラエル人とパレスチナ人の双方が自由、安全、繁栄を得られるよう、平等に対策を進めていくことだ」

レンパート次官補代理はまた、最近のブリンケン国務長官の中東への訪問の際に、イランとその核開発問題が議題に上がったことを認めた。

「バイデン大統領は、米国はイランには決して核兵器を持たせないことを確約すると明言している」と、レンパート次官補代理は話した。

また、大統領は、2015年の「共同包括行動計画」、通称「イラン核合意」の復活が、「そのための最善の方法」だと考えていると付け加えた。ドナルド・トランプ前大統領は、2018年に米国を合意から離脱させた。

国務省はテレビ会議の最後に、バイデン大統領の中東における継続的な取り組みを紹介するため、さらなる市民参加型セッションを開催していくと発表した。

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