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UNRWA、パレスチナ難民のためのサービスを他の組織に委任する計画

ガザ地区南部のカン・ユニス難民キャンプにある国連事務所で食料物資を受け取ったパレスチナ人女性が子どもと一緒に座っている様子。(AFPファイル写真)
ガザ地区南部のカン・ユニス難民キャンプにある国連事務所で食料物資を受け取ったパレスチナ人女性が子どもと一緒に座っている様子。(AFPファイル写真)
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25 Apr 2022 06:04:22 GMT9
25 Apr 2022 06:04:22 GMT9
  • シリアのパレスチナ難民とヤルムーク難民キャンプの破壊された住宅への帰還の問題について議論するため、5月初旬にブリュッセルで第6回目のシリアに関する国際会議が開催される

ムハンマド・ナジーブ

ラマッラー: パレスチナの人々は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は深刻な財政危機を克服するために、58の難民キャンプで暮らす500万人のパレスチナ難民への人道支援サービスを他の組織に委任するという事務局長の宣言に深い懸念を抱いている、と、日曜日、パレスチナ人の情報筋がアラブニュースに対して認めた。

フィリップ・ラザリーニUNRWA事務局長は、4月23日付のパレスチナ難民に宛てた書簡で、「今年は非常に厳しい冬とウクライナの戦争がこの地域の食料や燃料の価格に与えた影響が、皆さんの直面する日々の苦難をよりつらいものにしている。私は数日前にシリアのカーン・ダンヌン難民キャンプとヤルムークでパレスチナ難民の方たちと会った時に、この事実を目の当たりにした。難民の皆さんの多くが、必要最低限の生活を送ることにすら苦労しており、社会的・経済的状況によりヤルムークの瓦礫の中で暮らす生活に戻らざるを得ないのだと話してくれた」と、書いた。

さらに、ヨルダン川西岸、ガザ地区、ヨルダン、レバノンで、治安と不安定な経済状況によってパレスチナ難民が経済的困難に陥っていることを指摘した。

「この10年間、多大なるアウトリーチと資金調達努力にもかかわらず、UNRWAの活動資金源確保は停滞しており、一方ではパレスチナ難民のニーズや運営費は増加し続けているというつらい現実がある」と、ラザリーニ事務局長は述べた。「UNRWAが現在、慢性的な資金不足に陥っているのは、地政学的な優先順位の変化、地域の国々の関係性における新たな動き、新たな人道的危機の発生と、世界で最も長く未解決のままであるこの紛争に対するドナー国の疲労が重なった結果だ。これらすべてが、最近ではアラブ地域のドナー国にも見られるように、パレスチナ問題の明らかな優先順位低下につながった」

UNRWAは1948年以来、ヨルダン川西岸、ガザ地区、ヨルダン、シリア、レバノンのパレスチナ難民キャンプで暮らすパレスチナ難民700万人にそのサービスを提供してきたが、その質と量は顕著に低下している。

「また、UNRWAは従来のドナー国の国内政治問題にさらされることも多くなっている。UNRWAの権威を失わせて資金繰りを悪化させ、パレスチナ難民の権利を侵害しようとする団体が組織するキャンペーンは、頻度と攻撃性を増している」と、書簡には書かれている。

一方、ラザリーニUNRWA事務局長は、最近、パレスチナ難民への支援提供を継続していくための財源を募るべくいくつかの国を訪れたが、その成果に関する情報は得られなかった。

シリアのパレスチナ難民とヤルムーク難民キャンプの破壊された住宅への帰還の問題について議論するため、5月初旬にブリュッセルで第6回目のシリアに関する国際会議が開催されることになっている。6月には、UNRWAに関する諮問委員会がレバノンで主要なドナー国やホスト国を集め、UNRWAのための資金調達について議論する予定だ。

パレスチナの人々は、UNRWAの地位と役割に影響を与え、パレスチナ難民問題を救援サービス、保健、教育の問題に転換し、補償を得て追い出された自宅に戻る難民の権利についての政治的側面を無視するようないかなる動きにも懸念を抱いている。

難民合同委員会(Joint Refugee Committee)は、UNRWA事務局長に対し、サービス資金調達のために創造的かつ革新的な財政支援募集方法を模索し、UNRWAの活動の段階的終了を求める米国やイスラエルの提案と重なるようなアイディアは検討しないよう呼びかけた。

PLO難民局は、この書簡に書かれた考えを断固として拒否し、日曜日に報道機関向けの声明を出した。「我々は、UNRWA事務局長の書簡で、UNRWAの財源不足によって中断される恐れなくパレスチナ難民への支援が確実に継続されるようにするための選択肢の一つとして、UNRWAの権限の一部を他の国際機関に移譲し、業務を代行させることを受け入れると述べられていたことに衝撃を受けている」。

PLOのアーメッド・アブ・ホーリー難民問題部長は、「UNRWAの業務権限に影響を与える予算の財政赤字に対する解決策の提案はUNRWA事務局長の権限ではなく、パートナーシップとシナジーのスローガンのもとに他の国際機関にUNRWAの権限を譲渡する権限もない。このスローガンには、UNRWAを清算し、国際機関とホスト国の政府にその権限を譲渡するという暗黙の政治的次元が含まれている」と語った。

また、パレスチナの指導者は現在、UNRWA、ドナー国、諮問委員会のメンバー国など関連する国々と協議しており、新しい資金提供者を見つける、従来のドナー国に資金増額を促す、世界銀行やイスラム協力機構などの国際組織に働きかけるなど、UNRWAの権限を他の国際組織に移譲する以外の革新的なUNRWAの財源増強の方法を模索していると話した。

さらに、ラザリーニ事務局長の解決案は、パレスチナ難民、UNRWA職員、ホスト国からの反発を招くことをわかっていたもので、正当化できないと指摘した。

ホーリー難民問題部長は、国連に対して、他の国連機関と同様にUNRWAに独立した予算を割り当て、適切な解決策が見つかるまでパレスチナ難民への救援・運営サービスの継続を確保するよう求めた。

UNRWA事務局長の書簡が送られたのは、パレスチナが5月15日に迎える「ナクバ」(パレスチナの大虐殺)の日の3週間前のタイミングだった。

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