• アラブ諸国初となるワールドカップに向けた7か所のスタジアム建設と8か所目のスタジアム改修に最も貢献しているのは、南アジアからの労働者だ。

ドーハ：カタールの新スタジアム建設に携わった何千人もの移民労働者が、カタールで今年開催されるワールドカップのトロフィーを一目見るために長い行列を作っている。

チケットの価格が示すのは、黄金のトロフィーの横で自撮りする機会を求めて2時間も列に並んだ人々のほとんどが、11月21日に始まる試合を観戦できないということだ。

アラブ諸国初となるワールドカップに向けた7か所のスタジアム建設と8か所目のスタジアム改修に最も貢献しているのは、南アジアからの労働者だ。

大会開始前のカタールでの最後の展示として、優勝トロフィーはドーハのアジアンタウンにあるメインクリケットスタジアムの近くの駐車場に設置された。

金曜日、現在はフランスのものであるこの優勝カップを手に、一人約15秒の撮影タイムが設けられた。バングラデシュ人ポップグループとインド人ドラマーによる演奏が順番を待つ人々を楽しませた。

2か所のスタジアム建設に携わった大工のアザム・ラシッド氏は、チケットを買うことはできないが、この優勝カップに好奇心をそそられた多くの労働者の一人であると語った。

「チケットは高すぎるかもしれないが、カタールとワールドカップは私に機会を与えてくれた」とラシッド氏は言った。

「長蛇の列が出来ているが、トロフィーを一見する価値はあるだろう。」

40リヤル（11ドル）のチケットの一部は、そのほとんどが労働者であるカタールの人口280万人のために確保されたものである。

しかし、列に並んだ人の多くはAFPに対し、安いチケットは全て売り切れており、他のチケットはカタールの最低賃金である月275ドルを稼ぐ主に男性労働者には手が届かない値段であったと語った。

「ワールドカップはエキサイティングだが、私にとってチケットは明らかに高すぎる」と、タリールと名乗る行政職員は言った。

出稼ぎ労働者であるナシム氏は、運よく10ドルのチケットを手に入れたという。「私が払った金額であれば誰でも購入できるだろう」と彼は言った。

しかし、カタールに10年間滞在しているという建設労働者のアーメド・カリーム氏は、多くの移民はテレビで試合を見るだけだろうと語った。

AFP