
フランセスコ・ボンガーラ
バチカン:教皇フランシスコは、UAEの前大統領でアブダビ首長であるシェイク・ハリーファ・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン殿下の訃報に「悲しみを覚える」と述べた。
カトリック教会の教皇はメッセージの中で、UAEの新大統領に選出されたシェイク・ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン殿下とUAE国民に哀悼の意を表し、「神の豊かな恵みがあるように」と祈願した。
教皇は「心からの哀悼の意を表し、安らかな永遠の眠りを祈願する」と伝えた。
「同様に、UAEの人々とともに彼の死を悼み、たぐいまれな先見性ある指導力で国家に使えたことに敬意を表する」
教皇は「殿下がバチカンとUAEのカトリックコミュニティに示された配慮、そして価値ある対話に向けた努力に特に感謝したい。人々と宗教的伝統の間の理解と連帯は、歴史的なアブダビ文書で厳粛に規定され、『人類の友愛ザーイド賞』に具現化された」と述べた。
「彼の遺志が、世界中の善意ある人々の働きを鼓舞し、私たち人類という家族のメンバーの間に結束と平和の絆を紡ぎ出し続けることを願う」
また、教皇はUAEの大統領を引き継ぐシェイク・ムハンマド・ビン・ザーイド殿下のためにも祈りを捧げた。
「あなたとその家族、そしてUAEの愛するすべての人々に、心から豊かな神の祝福があるように祈る」
イラクに滞在していたイタリア人司祭のジュゼッペ・チウッティ氏はアラブニュースの取材に応え、このメッセージには「教皇がシェイク・ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン殿下に対して感じた個人的な、多大なる敬意がはっきりと表れている」と述べた。
「フランシスコ教皇は2019年にアブダビを訪れた。ローマカトリック教会(の指導者)がアラブ半島を訪れたのは初めてのことだった。訪問中、教皇は……友愛、平和、そして平和共存の重要性を強調した」
この訪問時、フランシスコ教皇はUAEを評して「共存、人類の同胞愛の手本として、多様な文明と文化の間が出会う場であろうと努めている土地だ」と述べた。
「フランシスコ教皇は、宗教間対話の進展について話すたびに、そのUAE訪問に言及している。彼のメッセージは、アラブ世界に対するカトリック(教会)からの新たな友情のしるしだと解釈できる」とチウッティ氏は語った。
UAEには100万人近いローマカトリック教徒が暮らしている。その大半がフィリピンやインド出身の信者である。