• 革命防衛隊は、今回の殺害は「世界の傲慢」、例によって米国とイスラエルのための規範のせいだと非難
• 大胆な殺害の手口と同様、この非難により、過去にイスラエルによるものとされたイラン国内の他のオートバイを使った殺人事件と関連している可能性が高まった

テヘラン：精鋭の「イラン革命防衛隊」の幹部が22日、テヘランの自宅前でオートバイに乗った何者かに射殺された。国営テレビが報じた。

革命防衛隊は、イランの首都の中心部で起きた白昼堂々の襲撃の詳細をほとんど明らかにしなかったが、今回の殺害は「世界の傲慢」、例によって米国とイスラエルのための規範のせいだと非難した。

大胆な殺害の手口と同様、この非難により、過去にイスラエルによるものとされたイラン国内の他のオートバイを使った殺人事件と関連している可能性が高まった。例えば、イランの核科学者を標的にしたものなどだ。今回の襲撃の犯行声明はまだ出されていない。

国営メディアによると、ハッサン・サイアド・ホダイ大佐は非装甲のイラン製キア・プライドの車内で2人組から5発の銃弾を受けた。イランの国会がある非常に安全な道路のすぐ近くだった。

報道では、ホダイ氏の身元は「聖地の守護者」としか特定されていない。これは、海外作戦を監督する革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」でシリア、イラクの過激派組織「ダーイシュ」と戦うイラン人を指す言葉だ。

ホダイ氏に関する情報はほとんど公表されていない。コッズ部隊の幹部は、レバノンの民兵組織ヒズボラや、シリア、イラクなどの民兵を支援する秘密の軍事任務を遂行する、謎に包まれた人物になりがちだからだ。

テヘランの検察は事件から数時間以内に犯行現場に到着し、警察に犯人の緊急逮捕を要請した。この調査の速さにより、革命防衛隊の海外作戦の不透明な構造の中でホダイ氏が高名であることが示されている。

そうした作戦の結果、シリアではイスラエルから繰り返し空爆を受けている。イスラエルがシリアの首都ダマスカス近郊を空爆し、3月に防衛隊員2人が死亡した。これを受けてイランはイラク北部にミサイルを連射して報復した。

国営テレビは、治安部隊が容疑者を追跡していると報じたが、さらなる詳細や殺害の動機は明らかにしなかった。

同じ時間帯に国営メディアは、革命防衛隊の治安部隊がイランで活動するイスラエルの諜報員を発見・逮捕したと伝えたが、ホダイ氏殺害への関与については詳しく説明しなかった。

AP