
ハルツーム:スーダンの治安部隊は28日、昨年起きた軍事クーデターに反対する最新の大規模デモの最中、デモ参加者1人を殺害した。衛生兵が明らかにした。
民主派のスーダン医師中央委員会によると、殺害されたデモ参加者は、まだ確認されていないが、首都ハルツームでの集会中に「胸に銃弾を受けた」後、死亡したという。
同委員会によると、今回の死者で、反クーデターデモに対する弾圧による死者数は97人になった。デモは、軍トップのアブドゥルファッターフ・ブルハン氏が主導した10月25日の軍事クーデター以降、定期的に行われてきた。
28日には数千人がハルツームの数カ所で街頭に出て、軍の権力掌握に抗議し、改めて文民統治を求めた。
独裁的なオマル・バシル大統領が、30年にわたる強権支配に抗議する大規模デモが起きて2019年に退陣した後、民政移管はクーデターによって停止した。
世界最貧国の一つであるスーダンは、数十年にわたる国際的孤立とバシル政権の失政により、経済不振にあえいでいる。
国連は、アフリカ連合や東アフリカ地域の地域経済共同体「政府間開発機構(IGAD)」とともに、経済危機を解決するためにスーダン主導の協議を促進するよう働きかけてきた。
しかし、文民部隊は軍が関与する交渉に入ることを拒否している。ブルハン氏はフォルカー・ペルテス国連特使を内政「干渉」だと非難し、同氏を追放すると繰り返し脅している。
スーダンはクーデター以降、国際援助の削減と経済的混乱に苦しんでいる。
AFP