
イスラエル軍は1日、数十機の軍用機が、長距離目標への空爆のシミュレーション訓練を実施したと述べた。これは、アラブ地域のライバル国であるイランへの潜在的な攻撃を暗に示唆するものだ。
同軍は、演習は一日前に地中海上空で行われ、「長距離飛行、空中給油、長距離目標への空爆が含まれていた」とした。これ以上の追加情報は提供しなかった。
これは、世界の有力国とイランの代表者が、数ヵ月間にわたる外交交渉を行っていた中での発表だった。この交渉は、イランをめぐる核合意の崩壊から4年後、イランの核開発計画に歯止めをかける新たな合意を結ぶことを目指していた。2015年に締結したイラン核合意については、アメリカのトランプ前政権が18年に一方的に離脱している。
イスラエルはイランを自国の最大の脅威とみなし、イランと有力国が15年に署名した核取引に関する包括的共同行動計画に強く反対していた。イスラエルはこの計画について、イランに核兵器開発能力を持たせないようにし、地域における他のイランの軍事的脅威に対処する上で、十分な抑止効果を持たないと主張していた。また、イスラエルは、新たな核合意に回帰することにも反対を表明していた。
イランは長年、自国の核開発計画は、平和のみを目的としていると主張してきた。
イスラエルは、中東における唯一の核兵器保有国であると広く信じられているが、これまでその保有を公には認めていない。
5月31日の空軍訓練は、1ヵ月間にわたる大規模な軍事演習の一部として行われた。その演習には、今週初めにキプロスで行われた戦闘シミュレーションが含まれていた。
AP