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サウジアラビアの積極的な対外援助、世界の貧困者を支援

ナイジェリアにおいて眼病に取り組むKSreliefのプロジェクト。(提供写真)
ナイジェリアにおいて眼病に取り組むKSreliefのプロジェクト。(提供写真)
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10 Jun 2022 10:06:49 GMT9
10 Jun 2022 10:06:49 GMT9
  • サウジアラビアには、サウジ開発基金を中心とした発展途上国支援の長い歴史がある
  • 多くのアラブ諸国が、パンデミックとウクライナ侵攻の経済的影響で揺らいでいる

レベッカ・アン・プロクター

ドバイ:レバノン支援のためのフランスとの共同開発基金の設立は、紛争と危機により債務を増やしている中東・北アフリカ諸国に対するサウジアラビアによる支援の強化を伝える一連の発表の最新のものだ。

フランス大使館の声明によると、4月に発表されたこの基金は、レバノンの食料安全保障と機能不全の保健部門を支援するために、最初の段階で3000万ドルの拠出を約束した。

資金は、レバノンの最も脆弱なコミュニティーに対する緊急支援を提供する人道的プロジェクトや、北部の都市トリポリにおける一次医療へのアクセスを改善するためのプロジェクトにも使われる。

レバノンの前には、アフリカ北西部の砂漠の国で耕地面積がわずか0.5%しかないモーリタニアが、サウジアラビアから大きな支援を受けた。

貧困者に重要な手術を行うKSReliefの医療ボランティア。2020年、モーリタニア。(提供写真)

サウジアラビアは4月に、モーリタニアの経済を発展させ国内外の投資を促進するための取り組みの一環として、モーリタニア中央銀行にある3億ドルの預金をソフトローンに転換した。

サウジアラビアの主要な支援機関であるサルマン国王人道援助救援センター(KSrelief) によると、サウジアラビアはアフリカ大陸において、食料安全保障、保健、教育などをカバーする人道慈善プロジェクトに70億ドル以上を提供してきた。

KSreliefは2015年の設立以来、サウジアラビアによる発展途上国支援の長い歴史を足場として、それをさらに推進してきた。

KSreliefは5月下旬、新型コロナ対策のための170万ドルの医療機器を含む320万ドル相当の人道援助をフィリピンに届けた。

サウジ当局は先月、台風22号「ライ」の影響を軽減し、マラウィ市における医療救援と緊急活動を支援するため、フィリピンに320万ドル相当の援助を届けた。(提供写真)

フィリピン保健省が台風22号「ライ」 の影響を軽減するのを支援するため、また南部の都市マラウィにおける医療救援と緊急活動のために、さらに150万ドルが割り当てられた。

KSreliefはラマダン期間中、サウジ・ラマダン「Eta’am」イニシアティブを通して、アフガニスタン、イエメン、チャドを含む19ヶ国の900人以上に対して資金援助を提供した。

アフガニスタンではカブールのチャーアジアブ地区の家庭に500個のラマダン食料バスケット、チャドではマッセニャの家庭に887個の食料バスケットを配布し、5322人を支援した。

ロヒンギャ難民キャンプでラマダン食料バスケットを配布するKSrelief職員たち。2022年4月。(SPA)

アフガニスタンにおいては、食料安全保障、保健、教育、水、衛生を対象にした40以上の人道的プロジェクトも実施した。

一方、イエメンの紛争地域マアリブ県では、72トン以上の食料を提供し4080人を支援した。

KSreliefによると、イエメンは、保健サービス、栄養、避難所、教育から衛生、緊急通信、物流までのあらゆる面で、40億ドルという最大の支援を受けている。

サウジアラビアは、特にイランが支援する民兵組織フーシ派と政府の間で続く戦争から何万人もの学童が影響を受けているイエメンにおいて、学校プロジェクトへの貢献を続けている。(提供写真)

4月上旬には、イエメンのラヒジュ県、タイズ県、アデン県、ホデイダ県、ハッジャ県、マアリブ県、ハドラマウト県において、5才未満の子供と妊婦・授乳婦を対象とした栄養プロジェクトを実施すると発表した。

3月末には、国連児童基金ユニセフが運営するイエメンでの教育プログラムを支援するために700万ドルを寄付すると発表した。この寄付は、57万8000人の子供たちが質の高い教育を受けられるようにするためのものだ。

1月には、15万人のイエメン国民に避難所、衛生サービス、衛生設備、清潔な水を提供するために、国連移住機関IOMと協定を結んだ。

KSrelief統括責任者のアブドゥラー・アル・ラビーア博士。(提供写真)

KSrelief統括責任者のアブドゥラー・アル・ラビーア氏は、最近行ったメディナ・イスラム大学での講義の中で、1996~2021年の間のサウジアラビアの対外援助は合計946億ドルで、165ヶ国に届けられたと述べた。

KSreliefは、1974年に設立されたサウジ開発基金が先鞭をつけた活動を継続してきた。しかし、サウジアラビアの慈善活動の歴史はさらに遡ることができる。

「サウジアラビアは建国以来ずっと、危機に見舞われた国の支援に積極的だった」と、KSreliefの広報担当者であるサメル・アル・ジェタイリ氏はアラブニュースに語った。「世界中の困っている人々を助けるのに労を惜しまなかった。救援や支援の提供へのサウジアラビアの尽力は、高潔な人道的価値観に基づいている」

アル・ジェタイリ氏によると、KSreliefは84ヶ国において、教育、医療、食料安全保障から避難所、衛生、保護までの様々な領域に関する総額57億ドル相当の約1997の人道的プロジェクトを実施してきた。

KSreliefは、外国の人々への資金・現物支援の受領と提供、外部の慈善活動の規制・監督、慈善団体の国際的な認可、他の人道的活動のための枠組みの設定、これらを行うことを許可されているサウジアラビアで唯一の機関だ。

サウジアラビアの人道的取り組みは、市民が慈善活動へ寄付する方法の大きな変化と並行して拡大してきた。

サウジアラビアのデジタルトランスフォーメーションは、 KSrelief、Ehsan、Shefaa、国内寄付プラットフォームなどの寄付管理サービスの設立につながった。これらは全てサウジ・データ人工知能局が開発・監督している。

2021年に開始されたEhsanでは、慈善家や寄付者は、社会・経済問題から保健、教育、環境までの様々な慈善活動の中から寄付先を選択できる。

Ehsanは、個人の価値観や特定の社会問題に焦点を当てることで、公共および民間部門の組織の社会的責任感を高め、寄付の透明性の文化を促進することを目指している。

サルマン国王とムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下は昨年、Ehsanを通して複数の寄付を行い、このプラットフォームの総額は10億サウジリヤルを超えた。

Ehsanにより、サウジアラビア国民は、貧しい人々の家の改築・家具購入、家族への食料バスケット配布、高齢者へのケアの提供といった活動に簡単に寄付できるようになった。(SPA)

Ehsanは開始以来、14億サウジリヤル(3億7320万ドル)以上の寄付を受け取り、430万人以上に配布した。

国内寄付プラットフォームも、人材・社会発展省の監督により信頼性が高く安全なデジタル寄付プロセスを確保しつつ、寄付者を国内の貧困者に結びつける。

これまでに、孤児、病人、高齢者、標準以下の住居に暮らす人々など350万人以上がこのプラットフォームを通して寄付された資金の恩恵を受けている。

これらの官製管理プラットフォームは、本当に必要としている人のところに寄付が届くことを保証し、人々の善意を悪用しようとしている詐欺師やテロ集団の手に資金が渡ることを防ぐ仕組みになっている。

「サウジアラビアは、提供する支援が、全ての人々が安全で健康で尊厳ある暮らしをできるようにする取り組みに貢献することを望んでいる」と、アル・ジェタイリ氏はアラブニュースに語った。

中東・アフリカの多くの恵まれない人々が、長年にわたってサウジアラビアによる医療支援活動の恩恵を受けてきた。(提供写真)

「全世界に提供されている支援は、受け取る人の必要のみに基づく公平なものだ」

多くのアラブ諸国がパンデミックによる経済的打撃とウクライナ侵攻による食料・燃料価格の高騰を克服しようと苦闘する中、これまで以上に慈善的寄付が必要とされている。

レバノンが良い例だ。多くの国が、喫緊の経済改革をレバノン政府が実行するまでは支援に消極的な中、サウジアラビアとフランスはレバノン国民を支援するための共同開発基金の設立を決めた。

当局筋によると、この基金の資金は最初はフランス開発庁とKSreliefの間で折半される。

レバノンへの支援協定への署名の際、写真撮影に参加するサウジアラビアとフランスの高官たち。ベイルート。(SPA)

レバノンは2019年以来、過去最悪の経済危機に見舞われており、パンデミックによる経済的負担と国の政治的停滞がそれをさらに悪化させている。

レバノン国民の多くにとって我慢の限界となったのが、218人の死者と7000人の負傷者と150億ドルの物的損害を出し推定30万人が家を失った2020年8月のベイルート港爆発事故だ。 

社会経済状況の悪化の結果、国内トップレベルの医療専門家や教育者の多くを含む何千人もの若者が安全と機会を求めてレバノン国外に移住した。

レバノン国内に留まることを選んだ人々は、生活必需品の不足、崩壊しつつあるインフラ、計画停電、大量の失業に耐えることを余儀なくされている。

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