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原油市場の好転がイラクの景気回復を後押し:レポート

イラクはCOVID-19のパンデミックと、2020年の原油価格の下落を原因とする深刻な不景気から徐々に回復しようとしている。(ロイター/資料写真)
イラクはCOVID-19のパンデミックと、2020年の原油価格の下落を原因とする深刻な不景気から徐々に回復しようとしている。(ロイター/資料写真)
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18 Jun 2022 03:06:28 GMT9
18 Jun 2022 03:06:28 GMT9

アラブニュース

  • 近年のCOVID-19によって悪化した健康アウトカムと教育成果の低下により、イラクでは人的資本での既存格差が拡大している

ロンドン:世界銀行が木曜日発表したレポートによると、原油市場の好転によって、イラクの経済見通しが大幅に改善した。

同国は、COVID-19のパンデミックと、2020年の原油価格の下落を原因とする深刻な不景気から徐々に回復しようとしている。

イラクの経済は、2020年に11パーセント超縮小してから、特にサービス部門の原油以外の生産量の堅調な増加に支えられ、COVID-19による移動制限の緩和を背景に、2021年には2.8パーセント成長したとレポートは伝えた。

レポートではさらに、原油価格の上昇によって同国の政府総収益は2021年、73%増加したと加えた。

2022年から2024年の予測平均年次成長率は5.4%とされているにも関わらず、レポートではイラクの経済的見通しは、原油への高い依存度、財政の硬直化、新たな政権樹立の遅延など、重大なリスクに左右されることに注意を促している。

この状態が長引けば、政権樹立と2022年度予算の批准が遅延することで、2021年度予算の事実上の天井に到達すると財政上の偶発的な利益の利用が制限されてしまい、それにより経済成長を低下させる可能性がある。

「イラクは近年の原油の利益による財政的余裕を利用して、緊急かつ広範な構造的改革を実施する絶好の機会に面している」と世界銀行マシュレク地域ディレクターを務めるサロージ・クマール・ジャー氏は述べた。

近年のCOVID-19によって悪化した健康アウトカムと教育成果の低下により、イラクでは人的資源での既存格差が拡大している。

改革プロセスが加速されない場合、経済の限られた吸収力やその他の非効率性により、成長は制約されたままとなるだろう。

レポートでは、人的資源および物的資源での成長を促進するプログラムに政府の支出を再び振り分けることが、多様化や雇用創出、さらには同国の人的資源の危機に対応するために不可欠であると助言した。

しかし世界銀行は、経済的多様化に向けた包括的な改革プログラムの概要を述べたイラク政府の白書は、現在のところ、「大胆な青図」のままであると述べている。

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