
ラハト:イスラエル人考古学者らは22日、イスラエル南部にある貴重な古代モスクを公開した。古代遺物担当官は、このモスクは現場の周辺地域がキリスト教からイスラム教へと変移した過程を浮き彫りにするものだと述べた。
イスラエル考古学庁(IAA)は声明で、1200年以上前のものと考えられるこのモスクの遺構は、ベドウィンの都市ラハトで新たに土地を整備中に発見されたものだと述べた。
IAAによると、モスクはネゲブ砂漠に位置しており、「正方形の部屋とメッカの方向を向く壁」が含まれ、その壁には、南を指し示す半円形のくぼみが作られている。
「これらのユニークな建築上の特徴は、この建物がモスクとして使用されていたことを示している」。IAAはこのように述べ、このモスクが一度に数十人の礼拝者を収容していた可能性があると指摘した。
IAAは、このモスクから少し離れた場所でも「豪華な建物」が発見されたと述べた。ここで見つかった食器類やガラス工芸品の遺物は、居住者が裕福だったことを示しているという。
IAAは3年前、この近くで同じ西暦7~8世紀に建てられたとみられる別のモスクを発掘している。今回見つかったモスクと合わせ、これら2つのイスラム教の礼拝場所の遺構は、「知られている中では世界最古の部類に入る」とした。
さらにIAAは、見つかった2つのモスク、建物およびその他の住居の跡は、「イスラム教という新しい宗教が入ってきて、新しい支配体制と文化がネゲブ北部に勃興したという歴史的経緯に光を当てるものだ」と述べた。
「こうした新しい支配体制や文化は、それ以前に数百年間にわたってこの地に影響を及ぼし続けたビザンチン帝国やキリスト教のものを継承しながら、徐々に定着していった」
この地域のイスラム教支配は、7世紀前半に始まった。
AFP