カイロ:スーダンの指導者である将軍は4日、昨年のクーデターから続く政治危機を解決するための交渉から同国の軍が離脱し、市民団体の代表者らに代わることを可能にすると述べた。
スーダンの国営テレビで放映された声明の中で、アブドゥルファッターフ・ブルハン将軍は、新たな暫定政府が成立した後に同将軍が指導する主権評議会を解散するとも約束した。この評議会は昨年のクーデターで軍が政権を握って以来、国を統治してきた。
クーデター以来、スーダンの国連政治派遣団、アフリカ連合、さらに東アジアの8ヵ国で構成する地域グループ「政府間開発機構」は、政治的行き詰まりからの脱却を仲介しようとしている。しかし、これまでの話し合いは成果を挙げていない。民主化グループは、軍とは交渉しないと繰り返し表明しており、直ちに文民政府に権限を譲るよう求めている。
ブルハン将軍は、日付や交渉の席で誰が軍隊に代わるのかを明らかにしなかった。同将軍によると、主権評議会を解散した後、軍隊と急速支援部隊と呼ばれる強力な准軍組織が国の防衛と安全保障を担当する新しい統治機関の下に置かれる。
元政権のオマル・アル・バシル氏による30年にわたる抑圧的な支配の後、軍が政権を掌握し民主主義への短期的移行を覆して以来、スーダンは混乱に陥っている。2019年4月に起こった民衆蜂起で、アル・バシル氏とイスラム主義者が支持する政府は軍により排除された。