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シリア越境支援の途絶は「大惨事」を招くと国連人道支援担当官

2022年1月18日、バブアルハワ検問所を通ってトルコからシリアへ入国した人道支援車列の中の1台のトラックを、税関職員が検査している。(AFP)
2022年1月18日、バブアルハワ検問所を通ってトルコからシリアへ入国した人道支援車列の中の1台のトラックを、税関職員が検査している。(AFP)
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06 Jul 2022 05:07:18 GMT9
06 Jul 2022 05:07:18 GMT9

ベイルート:シリア北西部の反政府勢力が掌握する地域へ届くトルコからの最後の支援ルートが閉鎖されれば、数百万人が「大惨事」に陥ると国連の人道支援担当者が警告している。

「ここは世界で最も脆弱な人々が住む地域の一つだ」と国連のシリア紛争地域担当人道副調整官マーク・カッツ氏は述べた。「生命線であるこのルートの維持は絶対不可欠だ」

国連安全保障理事会は、バブアルハワ検問所から援助物資を届けることを認める合意に関し、期限が切れる7月10日前に延長決議を採決するが、カッツ副調整官はそれに先立ち訴えた。

国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、今年に入ってこれまでに、主に食料を積んだ4600台以上の支援トラックが同検問所を通過し、約240万人を援助しているという。

シリアの同盟国であるロシアは、すでに検問所の数が強引に減らされてきたこの支援システムの更新提議について、シリアの主権を侵害しているとして拒否権を発動する兆候を示している。

「今年は例年以上に政治問題が絡んでいることは承知している」とカッツ氏はAFP通信に語った。「ウクライナ紛争で緊張が非常に高まっている」

しかし、「この決議の更新が叶わなければ大惨事になる。国連が現在実施している規模や範囲を網羅できる代替手段は今のところない」

2011年にシリアで流血の内戦が勃発して以来、50万人近くが殺害され、国民の約半数が住む家を追われており、人道支援へのニーズは最高レベルに達している。

シリア全土で支援を必要とする人々の数は、1110万人であった2020年から、昨年はさらに増加して1340万人となった。

AFP

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