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フーシ派の「一味」が、裁判所の判決に反しサヌアのラジオ局を略奪

イエメンのサヌアにて、フーシ派の戦闘員の動員を目的とした集会で、武器を構えるフーシ派の反体制派戦闘員。(2020年2月20日木曜日)(AP)
イエメンのサヌアにて、フーシ派の戦闘員の動員を目的とした集会で、武器を構えるフーシ派の反体制派戦闘員。(2020年2月20日木曜日)(AP)
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12 Jul 2022 12:07:50 GMT9
12 Jul 2022 12:07:50 GMT9
  • ライセンスを更新せずに放送しているとして、フーシ派は、「イエメンの声」とサヌアの他の5つの民間ラジオ局を最初に閉鎖させた

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:武装したフーシ派は月曜日、ラジオ局の業務再開を認める司法判決を無視し、サヌアの音楽やその他の番組を放送するコミュニティラジオ局に2度目の襲撃を行い、放送機材を略奪した。

ラジオ番組「イエメンの声」の責任者であるマジリ・アル・サマディ氏はフェイスブックで、報道出版専門裁判所からフーシ派に、放送再開を容認するよう命じる評決が出たにもかかわらず、武装集団がオフィスに押し入り、機材を押収したと述べた。

「私はまず人道に訴えかけたい。それからジャーナリスト、法学者、活動家、すべてのメディア、人権団体、国内外の公的機関や地域機関、世界中のすべての人々に、(フーシ派の)情報省に属する勢力によって行われたあからさまな攻撃を非難するよう求める」と、アル・サマディ氏は述べた。

ライセンスを更新せずに放送しているとして、フーシ派は、「イエメンの声」とサヌアの他の5つの民間ラジオ局を最初に閉鎖させた。しかし、地元のジャーナリストは、独立ラジオ局がこの運動を賛美する宗派的な聖歌の放送を拒否したため、フーシ派はこの放送局を黙らせ、支配下に置こうとしたと述べた。

また、民兵が歌手や芸術家、女性活動家を標的とした道徳キャンペーンを強化する中で、今回の襲撃が起きたとする見方もある。

「イエメンの声」は、イエメンの古い曲や最近の曲を放送することで知られている。

他のラジオ局の運営者とは異なり、アル・サマディ氏はメディア施設への攻撃を専門に扱う裁判所にフーシ派の襲撃を不服として訴えた。

フーシ派に放送局再開を容認するよう命じる評決が出たにもかかわらず、アル・サマディ氏やサヌアの他の活動家が放送局を再開してからわずか数日後に、民兵が放送局を襲撃し、機材を略奪した。

アル・サマディ氏は一連の怒りのオンライン投稿で、裁判所の判決を無視したフーシ派を非難し、フーシ派の高位当局に再度訴え、活動家たちに同氏を支援するよう呼び掛けた。

「サヌアは民兵に支配された都市である。この事実だけが、襲撃や、強盗、『イエメンの声』のラジオ機材の略奪、(彼らの)司法の軽視の後に私が理解したことだ」と彼は述べた。

この襲撃に憤慨したサヌアに拠点を置く多くのジャーナリストや活動家は、襲撃者による「残忍な行為」を非難し、フーシ派が当該犯人を裁くことを要求する共同請願書を発表した。

それと同時に、フーシ派の弾圧から逃れて政府支配地域や亡命先に住むイエメンのジャーナリストや、政府関係者、活動家は、民兵がメディア施設に嫌がらせをし、サヌアに残る民間メディアを利用して宗派のプロパガンダを流布しようとしていると非難した。

「ラジオ番組『イエメンの声』への襲撃は、サヌアが急襲され、メディアがフーシ派の最初の標的となった時のことを思い起こさせる。公式イエメンテレビの本部が同僚たちで混み合っていた時、あらゆる種類の重火器でそこが標的となったことを覚えている」と、イエメン情報省の次官であるアブドル・バセット・アル・カエディ氏は述べた。

2014年末に権力を掌握して以来、フーシ派は数十のメディア施設を閉鎖させ、多くのジャーナリストを拉致し、その他の多くのジャーナリストを国外に脱出させるか政府支配地域に住まわせた。

2015年にサヌアからフーシ派に拉致された4人のジャーナリストは、死刑に直面している。

「フーシ派が支配するサヌアでは、メディアも報道機関も市民社会も雑誌も研究もない。サヌアには、光が差し込む窓がない」と、イエメンの人権活動家、リヤド・アル・ドバイ氏はツイッターで述べた。

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