
ワシントン: 殺害されたパレスチナ系米国人ジャーナリスト、シリーン・アブアクラ氏の遺族は26日、米国のアントニー・ブリンケン国務長官と面会し、占領されているヨルダン川西岸地区でのイスラエルによる襲撃中に、同アルジャジーラ記者が殺害されたことに対する正義を求めた。
米国国務省のネッド・プライス報道官は定例記者会見で、ブリンケン長官が遺族と面会し、説明責任の必要性を改めて強調すると述べた。
シリーン・アブアクラ氏の姪にあたるリナ・アブアクラ氏は、国務省の外からツイッターに動画を投稿し、自身や他の家族は「シリーンの正義を求めるため、ここに来た」と述べた。
シリーン・アブアクラ氏は5月11日、占領されているヨルダン川西岸地区の町ジェニンで行われたイスラエル軍の襲撃中に殺害された。
国務省は今月、米国安全保障調整官による調査を引用し、アブアクラ氏はイスラエル軍の拠点からの銃撃で死亡した可能性が高いものの、恐らく故意ではなかったと発表した。
彼女の家族とパレスチナの当局者らは、米国の報告書を批判し、彼女は意図的に狙われたと主張した。イスラエルはこれを否定している。
「タイミングの適切さや、徹底的であるといった要素には、時に誤解が生じることはよく理解しているが、我々は、調査が、適切なタイミングで、尚且つ徹底的に行われ、そして重要なことに、説明責任を果たす形で結論付けられることを望んでいる」と、説明責任を果たす期間について問われたプライス報道官は述べた。
遺族は、彼女の殺害に関して、米国がイスラエルを免責していると非難していた。ジョー・バイデン大統領の今月のイスラエル訪問では、家族は大統領との面会を求めたが、叶わなかった。
リナ氏、シリーン氏の兄のトニー氏、甥のビクター氏がツイッターに投稿した声明は、「私たちはどこまでも彼女の殺害に対する説明責任を追及していく」と述べた。「シリーンは、あらゆる物語の背後にある真実を明らかにするために生きていた。だから我々もそうする」
ロイター通信