• 懸念が高まる中、大統領とエネルギー相が会談

ナジャ・フーサリ

ベイルート：レバノン当局は、国を真っ暗闇に追い込む恐れのある電力危機を解決するため、時間との戦いに直面していると当局者が金曜に話した。

公共事業者のレバノン電力は、ベイルートの空港、港、大統領官邸の照明が消えてしまう前に解決策を見つけるため、「必死に戦っている」と述べた。

この問題は、アル・ザハラニ発電所が燃料の軽油を使い果たし、操業を停止したことを受け、浮上した。

ルーミエ中央刑務所も暗闇になる瀬戸際にある。受刑者の家族はこの状況に抗議し、金曜にバールベクの道路を封鎖した。ケータリング会社が刑務所への供給を停止して以来、身内が食べ物を奪われているという。

2020年に起きたベイルート港の爆発事故で亡くなった愛する人の肖像画や写真を掲げ、港近くの幹線道路を封鎖する犠牲者の遺族たち。(AP)

レバノン電力の関係者によると、同社はグレードAの代わりにグレードBの軽油を使用することになったという。この案は、取締役会、ナジーブ・ミカティ暫定首相、およびエネルギー省のワリード・ファヤド大臣によって承認された。

この計画は、レバノン電力が土曜にズーク火力発電所を再稼働できるように、ティール火力発電所に残っているディーゼル油を使用することも求めている。

当局はまた、空港、港、ルーミエ刑務所、給水ポンプ、下水道、レバノン大学、国会、政府本部、大統領官邸に電力を供給するため、アル・ザハラニ発電所の発電量を約200メガワットから40メガワットに縮小することにも合意した。

レバノン電力はイラクから軽油が届くのを待っているが、到着まで20日から30日かかる可能性があるという。

レバノン電力の発電所で行われる発電は、これまでレバノンとイラクが交わした協定に依存してきた。ヨルダンからの電力が届く日程や、エジプトの天然ガス採掘が始まる日程は、まだ不明である。

また、どちらのプロジェクトについても、まだ関係当局による資金調達の確保が必要である。

ファヤド大臣は金曜にミシェル・アウン大統領と会談し、今回の危機について話し合った後、問題を解決するにはアル・ジーイエ発電所とズーク発電所の軽油を使用することが必要であると述べた。

大統領との会談では、イラクとの契約を更新し、レバノンで第一弾の燃料がなくなった後、追加で100万トンの燃料を受け取れるようにする可能性について議論されたという。

その量があれば3時間ほど電力を確保できると、ファヤド大臣は付け加えた。

レバノン当局は以前、世界銀行、エジプトのガス、ヨルダンの電力に依存していたと、ファヤド大臣は述べた。しかし、世界銀行が、料金の引き上げ、費用負担計画の策定、規制機関設立の手続き実行など、新たな条件を課したという。

レバノン電力の取締役会は、電力供給時間の拡大と同時に料金を引き上げることを決定した。

この件に関しては、財務相と政府の承認が必要であるとファヤド大臣は述べ、例外的な状況では大統領と暫定首相がゴーサインを出すことも可能であると付け加えた。

ファヤド大臣によると、イラクから約4万トンが提供されるが、レバノンはまだ約11万トンを必要とするため、他国と別途契約を結ぶ必要があるという。

その点については、アルジェリアが協力の用意があることを表明していると、ファヤド大臣は付け加えた。

また、電気通信部門は独自の発電機を保有しているにもかかわらず、通信が中断される可能性があるという懸念が生じていた。ジョニー・コーム暫定電気通信大臣は金曜、同部門の運営はレバノン電力に依存していないことを確認した。