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イスラエル、新たな東エルサレム入植地の計画を推進

イスラエル当局は5日、東エルサレムの新入植地に約500戸の住宅を建設する計画を推し進めた (Arab News)
イスラエル当局は5日、東エルサレムの新入植地に約500戸の住宅を建設する計画を推し進めた (Arab News)
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06 Sep 2022 05:09:13 GMT9
06 Sep 2022 05:09:13 GMT9
  • 計画されているギバット・ハシェイク入植地は、その多くが既に居住地区として整備されている東エルサレム南端の入植地群の一部である
  • 同市のパレスチナ人住民は、とりわけ都市計画に関して、組織的差別に直面しており、家屋の新築や既存家屋の拡張はきわめて困難である

エルサレム:イスラエル当局は5日、東エルサレムの新入植地に約500戸の住宅を建設する計画を推し進め、権利擁護団体は、東エルサレムを近隣のパレスチナの都市ベツレヘムやヨルダン川西岸地区南部からさらに分断することになると指摘した。

計画されているギバット・ハシェイク入植地は、その多くが既に本格的な居住地区として整備されている東エルサレム南端の入植地群の一部である。二国家解決案の希望がさらに損なわれる、と批評家は指摘している。

エルサレムの状況を注視するイスラエルの権利擁護団体イル・アミムによると、5日、同入植地の計画で異議申し立て手続きの実施が承認された。これは建設開始まで数カ月ときには数年続く官僚的手続きの重要なステップである。

エルサレム市当局からのコメントはすぐには得られなかった。市当局は入植地を通常のユダヤ人地区とみなしているが、かつてエルサレム全域でユダヤ人とアラブ系住民のために建設を行うことを約束すると表明している。

1967年の中東戦争でイスラエルはヨルダン川西岸地区と東エルサレムを占領し、その後両地域の全域に入植地を建設し、現在約70万人のユダヤ人入植者が居住している。パレスチナ人は、両地域が将来の国家の一部になることを願っており、入植地が和平の最大の障害になっていると考えている。入植地は違法である、と大半の国が考えている。

イスラエルは、国際社会が承認しない形で東エルサレムを併合し、市全域を統一首都とみなしている。同市のパレスチナ人住民は、とりわけ都市計画に関して、組織的差別に直面しており、家屋の新築や既存家屋の拡張はきわめて困難である。

米国はじめ欧米諸国は、イスラエルに入植を抑制するよう圧力をかけてきたが、ほとんど成功を見ていない。退陣間近のイスラエルの現政権には、ハト派政党だけでなくアラブ系勢力まで含まれていたが、米国の反対にもかかわらず、数千戸の入植者用住宅の建設を承認した。
最新の入植地は、パレスチナ人地区ベイト・サファファの隣に建設される。同地区は既に周囲をほとんど入植地に取り囲まれており、今回の建設によりさらに成長が阻害されることになる。

イル・アミムの権利擁護責任者アミー・コーエン氏は、「イスラエル人にはひっきりなしの投資、盤石な開発が用意されているが、(パレスチナ人の)都市計画は完全に抑圧されている。パレスチナ人は市外へと追いやられ、究極的にパレスチナ人追放メカニズムとして機能している」と述べている。「パレスチナ人には、居住区内で家屋を建設したり、居住区を拡張したりする手だてがない」

AP

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