
エルサレム:F-35ステルス爆撃機の隣に立ったイスラエルのヤイール・ラピード首相は火曜日ビデオを通して、敵国イランに対しイスラエルの遠くまで及ぶ影響力を甘く見ないように警告した。
イランは、核兵器を開発しないことを保証する見返りとして制裁を緩和する2015年の合意の回復に向けて主要国と協議しているが、この目標に向けた取り組みは常に反故にされてきた。
この合意を疑問視するイスラエルは、敵国イランの核武装を阻止するために必要なことなら何でもすると公言している。
ラピード首相は、「核合意を本当に阻止できたかどうかを断言するのはまだ早いが、イスラエルはあらゆる脅威とシナリオに備える」と述べた。
「イランが我国を試し続けるならば、イスラエルの遠くまで及ぶ影響力と能力を思い知ることになるなるだろう」と述べ、「テロリズムと我国に危害を加えようとする者に対し、あらゆる面で行動を起こし続ける」ことを誓った。
「(米国のジョー)バイデン大統領との間で合意したように、イスラエルには、イランが核の脅威となるのを防ぐために、我々が適切と考えるように行動する完全な自由がある」
ラピード氏の発言はイスラエル南部の空軍基地を訪問した際に米国製F-35爆撃機を背景に行われたもので、ラピード氏の事務所が公表したビデオに収録されている。
ロッキード・マーチン社によればF-35は超音速機で、パイロットは高いステルス性能によりレーダーに捉えられるのを回避できるとされる。
ボーイング社は先週、今後数年間のうちにイスラエルに対しKC-46A給油機4機を供給する契約を発表した。KC-46Aは長距離攻撃の際に使用できる。
首相の事務所による声明によると、ラピード首相の発言は、イスラエルの諜報機関モサドのトップ、デイビット・バルネア氏が「対イラン外交キャンペーン」の一環として米国を訪問している間に行われたもの。
バルネア氏は、米の安全保障機関の高官と会談するため、月曜日にアメリカに向け出発した。
米国は2018年、当時の大統領ドナルド・トランプ氏のもとで、イラン核合意から一方的に離脱している。
バイデン政権は、正式には「包括的共同行動計画」と呼ばれるこの合意への復帰を目指している。
AFP