
イスラエル:レジェプ・タイップ・エルドアン氏は8日、トルコ治安部隊が過激派組織ダーイシュの「幹部」を逮捕したと発表した。
その司令官はアブ・ゼイドという名前で知られている、とエルドアン氏は述べた。
「その男の本名はバシャール・ハッタブ・ガザル・アル・スマイダイという」とエルドアン氏は、バルカン諸国3カ国歴訪から帰る飛行機の中で記者団に話した。
7月に発表された国連安全保障理事会の報告書で、スマイダイ氏が「テロ組織(ダーイッシュ)の幹部の一人」であることが確認された、とエルドアン氏は述べた。
スマイダイ氏が実際にはアブ・ハサン・アル・ハシミ・アル・クラシという名前で知られている人物、すなわちダーイシュ全体の新しい自称カリフ(指導者)であるイラク人かもしれないという指摘がいくらかある、とトルコメディアは伝えた。
エルドアン氏は、スマイダイ氏はダーイシュのシリアの幹部であると言っただけだった。
「取り調べ中、スマイダイ氏は、自分は教育省、司法省と呼ばれているものの、いわゆる『カーディ』であるとも述べた」とエルドアン氏は話した。トルコメディアが報じた。
カーディとはシャリーア法廷の裁判官のことだ。
エルドアン氏はスマイダイ氏を拘束した日時には言及しなかった。
「このテロリストのシリアとイスタンブールでのコネクションは長期間追跡され、トルコに不法入国するという情報資料が得られていた」とエルドアン氏は述べた。
「トルコ国家情報機構(MIT)とイスタンブール警察の作戦が成功し、このテロリストは拘束された」
ダーイシュは2014年にイラク、シリアで急拡大し、広大な領土を制圧したが、ダーイシュの自称「カリフ制国家」は相次ぐ攻撃を受け崩壊した。
ダーイシュは2017年にイラクで敗北し、その2年後にシリアで敗北したが、イスラム教スンニ派過激派組織ダーイシュのスリーパーセルは今も両国で攻撃を続けている。
2011年に始まったシリア内戦では約50万人が死亡し、戦前の人口の約半数が住む家を追われている。
AFP