
サイード・アル・バタティ
アル・ムッカラー:イエメン南部アビヤン州で12日、アルカイダ戦闘員が即席爆発装置を爆発させて攻撃を開始し、少なくともイエメン兵3人が死亡、軍の現場指揮官を含む6人が負傷した。イエメン軍がアルカイダの拠点に進撃するのを阻止するのが狙いだ。
地元当局者2人はアラブニュースに対し、兵士が乗った車両がモウディアでアルカイダが仕掛けた即席爆発装置に接触した直後、兵士は死亡したと話した。この地域の僻地の奥深くに入り込んだときだという。
「アルカイダ戦闘員は南部の軍の進軍を止めることはできない。しかし、彼らは地雷の敷設だけを行い、素早く攻撃してから逃走した」と、匿名希望の当局者は話した。
南部暫定評議会が主に指揮するイエメン軍は、モウディアの東方約35キロでアルカイダの小集団を一掃することに成功し、今もアビヤンのより辺ぴな地域に攻め込んでいる。
住民らは、12日に大きな爆発音を聞き、モウディアの東の山岳地帯から煙がもくもくと立ち上るのを見たと報告した。前進部隊がアルカイダ戦闘員と交戦していたときだった。
そのアビヤンでの軍事活動は、10日に始まった地元治安部隊による攻撃の一環であり、アルカイダ戦闘員を、アビヤンとシャブワにある彼らが長年立てこもっているアジトから追い出すことを目的としている。それらの地域ではアルカイダ戦闘員が政府支配地域に破壊的攻撃を行っている。
この3日間でイエメン軍は、アルカイダの訓練施設がある3つの低地を含む、アビヤンの広大な土地を制圧した。治安部隊は乾燥した山岳地帯であるハベル・アル・マラケシャにも入った。そこは、2016年に同地域で米国の無人機に殺されたアルカイダ幹部ジャラル・バリエディを含むアルカイダ戦闘員の本拠地だ。
シャブワでもイエメン軍がアルカイダ戦闘員をアル・ムサイナから追い出した。同軍は現在、同地域の山岳地帯でアルカイダの小集団を追跡している。
現在アビヤンとシャブワで行われている作戦は、アルカイダ戦闘員が両州からいなくなれば終了する、と地元の軍司令官らは述べた。
しかし、アルカイダはアビヤン、シャブワ、バイダの困難な地形を熟知しているため、地元軍はその3州の山岳地帯でこれ以上の成果を上げられないかもしれない、とアナリストらは主張している。
軍事アナリストのヤヒヤ・アブ・ハテム氏はアラブニュースに対し、アルカイダは長年、人がほとんどおらず国家機関がほとんどないアビヤンの僻地や山岳地帯に隠れていると話した。
「軍事施設を容易に造ることができ、洞窟や谷に逃げ込むことができる、人けのない困難な土地でアルカイダはうまくやっている」とアブ・ハテム氏は説明した。
「そのような場所では長い間、国家サービスがない状態が続いている」
アルカイダは、アビヤンとシャブワの間にある、フーシ派が支配するバイダの近くの地域でも活動している。フーシ派が保護や武器を提供する代わりに、解放された地域で攻撃を行うようアルカイダ戦闘員に促すという異常な関係のせいだ、とアブ・ハテム氏は述べた。
「ベイダをフーシ派の支配から解放し、一つの司令室を作り、諜報機関に活動を開始させなければ、主に南部の州の解放された地域は安全な場所にはならないだろう」とアブ・ハテム氏は述べた。