
アラブニュース
ロンドン:米国が、作家サルマン・ラシュディ氏への攻撃を促すイランの代理人に対し、新たな制裁を検討している。報道が伝えた。
ラシュディ氏は先月、講演予定だったニューヨークのシャトークア研究所での文学イベント中、数回にわたり刃物で刺された。
レバノン系のハディ・マタル容疑者の動機について捜査が進められているが、同容疑者は先月の殺人未遂と暴行について無罪を主張している。米国当局は、この攻撃の責任はテヘランの政権にあると述べている。
ウォールストリート・ジャーナル紙の報道によれば、米国のジョー・バイデン大統領政権は、ラシュディ氏殺害に対して報奨金を提示しているイラン政府関係者に対し、国際金融システムへのアクセスを制限するなどの制裁措置を検討しているという。
報道によれば、1997年に第15コルダード財団がラシュディ氏に対し250万ドルの懸賞金を提示し、これが2012年までに330万ドルに上がり、その後、ファールス通信社を含むイランの複数の国営放送局によってさらに60万ドルが追加されている。
1989年にホメイニ師が、ラシュディ氏の著書『悪魔の詩』の出版を受け、同氏の処刑を求めるファトワー(勧告)を発令した。
ウォールストリート・ジャーナル紙の情報筋によれば、バイデン政権はまだ何の決定や承認もしていないものの、アントニー・ブリンケン米国務長官は今回の攻撃の数日後に、米国はイランに責任を取らせるため「あらゆる適切な手段を自由に用いる」だろうと述べている。
「イランの国家機関は何世代にもわたってラシュディ氏に対する暴力を煽り立てており、国営メディアは最近、彼の命が狙われ、ほくそ笑んだ」と、ブリンケン氏は述べた。